【SHOW-WA青山隼の果てしない延長戦】サッカーや同年代など共通点が多い、ぺこぱ・シュウペイ「明日には変わるかもしれないから、今を生きる!」〈後編〉

取材・文/釣本知子 撮影/上村透生


連載【果てしない延長戦】第20回

元Jリーガーで、現在は秋元康プロデュースの昭和歌謡グループ・SHOW-WAのメンバーとして活躍する青山隼の連載「果てしない延長戦」。現役時代の先輩や戦友をはじめ、各界で活躍する方をゲストに招き、「人生の転機」や「次への挑戦」をテーマに熱く語り合う。

引き続きゲストは、イベント共演で意気投合した同年代のぺこぱ・シュウペイさん。シュウペイさんのサッカー歴やコンビ結成のお話を語った前編に続き、後編では12年の下積みからブレイク、そして人生の転機や人生観について語ってもらった。

【地獄の下積み12年からM-1決勝】

――2008年にコンビ結成。お笑いへの強い憧れがあったわけでもないのに、長い下積み生活を続けられたのはどうしてだと思いますか?

シュウペイ 相方が「売れるネタできた!」って、次から次へと新しいネタを持ってくるから(笑)。ヒップホップ漫才とかローラーシューズとか、何回もキャラやスタイルを変えてきた遍歴があるんですけど、試したいことが尽きなくて終わりがないんですよ。同じスタイルでやってダメだったら辞めちゃう人もいたけど、お笑いのことをよく知らない二人だから「ダメだったら違うのをやろう」って気軽に切り替えられたのが大きいかもしれないです。サッカーで言うなら、キーパーとしてチームに入ったのに「フォワードやれ」って言われたらやらないでしょ? 

青山 確かに、やらないですね。

シュウペイ それと同じで、二人ともお笑いに対するこだわりがなかったんです。だけど、テレビには出たかったから、ずっと試行錯誤をしていて。ブレイクのきっかけとなった"人を傷つけない笑い"もそのうちの1個でした。いきなり世に出て広まっちゃったもんだから、「もうちょっと内容詰めないとヤバい!」「肯定ワードを考えなきゃ!」とか焦ってネタをやりながら仕上げていったんです(笑)。

青山 そうだったんですね(笑)。ブレイクするまで何年かかりましたか?

シュウペイ 2019年の「M-1グランプリ」決勝進出がきっかけだから、12年かかりました。それまでは地下ライブに出続けて、テレビ出るためにネタ作ってオーディション受けては落ちて、何も変わらない毎日を過ごしていて。お笑いブームが去って地下芸人たちの熱量が冷え切った時期もあって、先の見えない地獄!

青山 12年はすごいです......。コンビをどうするって話にはならなかったんですか?

シュウペイ 芸人は片足突っ込んでるくらいの感覚だったから、そこまではならなかったです。でも、同年代の友達が就職して結婚して車とか家買うことが増えていっても俺だけ何も変わらない。でも、「芸人で売れるしかない」焦りと戦いながら、バイト代を貯めて沖縄に遊びにいったりもしていて(笑)。どうしたら売れるかわからないけど、しんどいのは嫌だなって、とにかく楽しみたいって気持ちで乗り切っていたと思います。

青山 そんな時期を乗り越えて、M-1の決勝進出。やっぱり緊張しましたか?

シュウペイ いや、全然緊張しなかった! 優勝したミルクボーイさんがウケすぎて、このあとにやるのはつらいなって空気だったんです。俺たちは出番が最後だったから待ちくたびれていたけど、「やっと日本中に俺たちのネタを見てもらえる」っていう嬉しさしかなかったですね。

青山 決勝が決まった瞬間のことは覚えていますか?

シュウペイ もちろん。決勝決まったときが一番泣いたもん! 準決勝終わったあとに発表されるんだけど、12年分泣きました。今までしんどかったことがやっと報われると思って。決勝でネタを披露したら、絶対に何かが起きるって信じてたんです。

【ファンの存在が何より大事】

青山 M-1から人生変わったんですね。いやぁ、本当にすごいです! 今まで仕事で緊張したことないんですか?

シュウペイ 緊張しないんですよね......、あ、1回だけありました! 大ファンの有村架純さんとバラエティで初めて共演したとき、緊張で喋れなくなって。空回りしまくって、千鳥のノブさんに「シュウペイどうした? おかしいぞ」って(笑)。

青山 そっちですか(笑)。 僕は緊張しいだから羨ましいです。つい最近もSHOW-WA初の武道館ライブでピアノを弾いたんですけど、一度も触ったことないのに一ヶ月前に電子ピアノを買って毎日必死に練習して。楽譜読めないからコードを暗記して、本番は緊張で手が震えました(笑)。

シュウペイ えー! すご! ドMですね(笑)。

青山 そうじゃないとできないです(笑)。『ぽかぽか』の生放送とかバラエティも、緊張してカミカミになっちゃいますし。

シュウペイ 僕は緊張しないですね。だって、生放送って超楽しいじゃないですか。お客さんにとっても楽しい場でしかないし、カメラも好きだからずっとカメラ目線しちゃって(笑)。カメラの前でスカすより、「イェーイ!」ってその場を全力で楽しんでいるほうが良くないですか? そういう姿勢でいたら周りにも伝わるでしょうし。

青山 そうですね。コンビとして大事にしている軸みたいなものはありますか?  

シュウペイ 二人でこれって決めたものは今はないけど、自分は「ファンの人たちが楽しめるか」かなと。推し活の一部というか、"ぺこぱ"がいるから毎日頑張れるとか、誰かの生活が少しでも豊かになればいいなと本気で思っています。だからファンの存在がめちゃくちゃ大事です! 元々ジャニーズとかアイドルが好きだったので、何をしたらファンの人たちが喜ぶかを見てきたからわかる部分もあると思っていて

青山 それ、教えてもらえますか? ファン心理みたいなものを全然わかってないって周りから言われるから、本気で教えてほしいです! しゅうぺいさん、一番モテた時期っていつ頃ですか?

シュウペイ ずっとっすね~! 

青山 うわぁ、すげー!(笑)

シュウペイ こう見えて若い頃はもうちょっとカッコよかったんだけど(笑)、カッコいいと言われても「いやいや、そんなこと」って謙遜してたんですよ。でも相方に「カッコいんんだから、カッコいいでいいじゃん!」って言われてから、「よく言われるんですよ~」とか乗っかるようになって。そこで一つ笑いが生まれるし、そういうスタンスのほうがめっちゃラクだなって気づいたんです。じゅんじゅんも何か一言アクセント入れて返せるといいよね。

青山 どう返したらいいか教えてほしいです!

【人生をより楽しむために】

――この連載では人生の転機について伺っているのですが、シュウペイさんはどこだと思いますか?

シュウペイ 転機って一つじゃないと思うし、年々少しずつ明るくなった感じです。昔はシャイだったけど、お笑いを始めていろんな経験や人との出会いを重ねて、常に吸収して変わっていったんだと思いますね。

青山 この連載に元Jリーガーの柏木陽介が出た回があるんですけど、「現役時代のアオ(青山)は暗かった」って言われたんですよ。当時は試合に出られないもどかしさもあったけど、僕も年を重ねて視野が広くなってきて。今のSHOW-WAでの挑戦も人生として素直に楽しめるようになったと思います。

シュウペイ 一番好きだったサッカーで「挫折したくない、戦わなきゃいけない」ってプレッシャーから解放されたのもあるんじゃないですか? トップにいた分、落ちたくないって怖さがあったと思いますし。でも今は、未経験の歌やダンスを始めて「あの人には勝てないから自分らしく頑張ろう」って思えるから。

青山 まさに、そうですね。当時はアンダー世代の代表に入って、もっと上にいかなきゃいけないって自分で追い込んでいた気もします。

シュウペイ 俺だって、お笑いでいつでも面白いこと言わなきゃなんて考えてないもん(笑)。30代後半になってきて、今は自分の人生をより楽しみたいって思うから自分の時間を増やすようになったし、仕事もただこなすんじゃなくて一つ一つが楽しみに思えてきました。もうね、楽しい人生じゃないと無理! ってなっています(笑)。

青山 楽しくなかった時期って、今までありましたか?

シュウペイ やっぱりサッカーを真剣にやっていた時期ですね。楽しかったことが楽しくなくなって、プロは諦めようと決心がついたのかなと思います。あの頃のしんどさに比べたら、なんでも乗り越えられるって思えません?

青山 本当にそうです! 今も大変なことはあっても、メンタル的には現役時代よりしんどいことなんてないなって。なんとかなるって思えますし、なんとかできるようにもなりました。

【目の前のことと向き合って、今を生きる!】

青山 シュウペイさんが人生で大切にしている言葉や座右の銘はありますか?

シュウペイ 「今を生きる」。夢を大きくして遠ざけるより、目の前の小さな目標をどんどん叶えていったほうがいいって思うんです。俺まだまだいけるじゃんって思いたいですし。だから、今できる最大限のパワーで今を楽しむこと。でも自分の感覚も日々アップデートされるから、明日には違う考えになっているかもしれない。この記事が出る頃には違うことを言うかもしれないですけど(笑)。

青山 ポジティブですよね(笑)。難しく考えすぎず「今を全力で楽しむ」ってシンプルでいいですね。自分はやっぱり柔軟さが足りないなって思います。自分の周りはポジティブな人が多いんですよ。

シュウペイ 結局なんかこう、自分と似たようなマインドの人たちが自然と集まって仲良くなっていくんじゃないですかね。空気感が似てるから一緒にいられるだろうし、なんか自然とそうなるから面白い。じゅんじゅんとこうやって対談したりラジオで共演できたりしたのもそういうことだと思います。

青山 それは......僕たちの相性はバッチリということでよろしいでしょうか?(笑)

シュウペイ そうじゃなきゃここにいないよ(笑)。ありがとうございます!

青山 ありがとうございます! プライベートでもぜひ飲みに行って、いろいろ教えてほしいです!


★果て戦だけの激レアSHOW-WAオフショット★
 

10月1日に開催されたSHOW-WA日本武道館公演のパンフレット撮影のときに、まさきち(塩田)と。

●シュウペイ 
1987年7月16日生まれ 神奈川県出身 
◯2008年に松陰寺太勇とお笑いコンビ「ぺこぱ」を結成。2019年『M-1グランプリ』の決勝に初進出し、バラエティ番組やラジオなど多数のメディアで活躍中。個人でもラジオ『MUSIC シュTATION』(TOKYO FM、毎週土曜28:00~28:30)レギュラー出演中。サッカー好きとしてスポーツ番組等にも出演するほか、自身のアパレルブランド「chainen(シェーヌ)」も展開中。
公式X【@shupei0716】 
公式Instagram【@pekopa.shupei】

●青山隼(あおやま じゅん)
1988年1月3日生まれ 宮城県出身
◯2006年にプロデビュー。U-20日本代表経験を持ち、Jリーガーとして名古屋グランパス、セレッソ大阪、徳島ヴォルティス、浦和レッズでプレーし、2015年に現役引退。その後は舞台やドラマ等に出演。現在は、秋元康プロデュースの昭和歌謡グループ・SHOW-WAのメンバーとして活動中。ラジオ『SHOW-WA寺田&青山の青春時代を取り戻せ!』(CBCラジオ/毎週日曜22:00~、tbcラジオ/毎週月曜22:00~)レギュラー出演中。1stアルバム『タイムマシンはいらない』発売中!
公式X【@jun_aoyama1988】
公式Instagram【@jun_aoyama_show-wa】

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