「脱衣麻雀」の復活にかけた開発者たちの情熱!「僕ら自身が、何度もスカートを"脱衣"しました」

取材・文/安田理央 写真/共同通信社 時事通信社

30年ぶりのシリーズ新作『スーパーリアル麻雀 Venus Returns』。ヒロインは左から、天真爛漫なお嬢さま「早坂晶」、文学をたしなむ清楚な「藤原綾」、元気ハツラツなアウトドア志向の「遠野みづき」、色気たっぷりな大人のお姉さん「ショウ子」の4人。それぞれ『スーパーリアル麻雀』シリーズで人気を集めたキャラクターたちだ30年ぶりのシリーズ新作『スーパーリアル麻雀 Venus Returns』。ヒロインは左から、天真爛漫なお嬢さま「早坂晶」、文学をたしなむ清楚な「藤原綾」、元気ハツラツなアウトドア志向の「遠野みづき」、色気たっぷりな大人のお姉さん「ショウ子」の4人。それぞれ『スーパーリアル麻雀』シリーズで人気を集めたキャラクターたちだ

かつてゲームセンターの隅でひっそりと、しかし並々ならぬ熱気が渦巻いていた「脱衣麻雀」ゲーム。その代表的なシリーズ『スーパーリアル麻雀』の約30年ぶりの新作がリリースされ話題を呼んでいる。

懐かしさと新しさを兼ね備えた"令和の脱衣麻雀"。ノスタルジーでは終わらない、開発者の燃える思いを、『週刊プレイボーイ』で「エロのミカタ」を連載中の安田理央氏が聞いた!

【あの頃は、あちこちにあった】

脱衣麻雀ゲーム『スーパーリアル麻雀』。このタイトルを聞くだけで、甘酸っぱい気持ちがよみがえる人は多いでしょう。

8月27日、約30年ぶりのシリーズ最新作となる『スーパーリアル麻雀 Venus Returns』が、PCゲームの配信プラットフォーム「Steam」でリリースされました(成人向けです)。発売翌日から5日連続で売り上げ1位をキープするヒットを記録しています。

昨年9月末に本作開発プロジェクトのクラウドファンディングをスタートしたところ、目標金額200万円に対して、総額で3380万円の支援を得ました。1980年代から90年代に青春時代を過ごした人にとって、『スーパーリアル麻雀』は、それほど大きな存在だったのです。

「当時中学生だった私にとって、アーケードゲームの『スーパーリアル麻雀』は衝撃的でした。アニメで女の子の裸が見られるんですから。あの頃はゾーニングもいいかげんな時代で、ゲームセンター以外にスーパーマーケットやフェリーの中にも置かれていたので、中学生でも見られたんです」

そう語るのは、本作のプロデューサーであるインフィニットループ代表取締役会長の松井健太郎氏。同席したディレクターの、よしK氏もこう振り返ります。

「僕は友達にバレると恥ずかしいのでプレイできなかったんですよ。でも興味はあるから、気づかれないようにデモ画面を横目でチラリと見てたりして(笑)」

「友達とゲームセンターで待ち合わせするときに30分早く行ってこっそりやろうと思ったら、友達も同じことを考えてバッタリ出くわす、なんてこともありました。このゲームをするために麻雀を覚えた人も多かったんじゃないかな」(松井氏)

【脱衣シーンの徹底的なこだわり】

『スーパーリアル麻雀』は1987年に第1作が発売された「脱衣麻雀」と呼ばれるジャンルのゲームです(脱衣要素は同年発売のシリーズ第2作から)。プレイヤーが麻雀に勝つと対戦相手の女性キャラが服を脱いでいくというゲームで、その起源はコンピューターゲームの黎明期にアメリカで開発されたストリップポーカーにあるといわれています。

日本における脱衣麻雀ゲームは83年に発売された『ジャンゴウナイト』(日本物産)が始祖とされています。そのヒットにより各社から数多くの脱衣麻雀が発売されました。『スーパーリアル麻雀』もそのひとつでしたが、アニメーターが手がけたクオリティの高い脱衣シーンが話題となり、爆発的な人気を得たのです。

「アーケードゲームの専門誌『ゲーメスト』(新声社)に『スーパーリアル麻雀』のグラビアが掲載されたんですよ。それを見て、ゲームセンターに飛んでいったんです」(松井氏)

書店から『ゲーメスト』のそのページだけを破って持っていく事件が続出したというほど、それは当時の少年たちには衝撃的な登場でした。

冒頭で松井氏が言ったように、当時は脱衣麻雀のゲーム筐体は町のあちこちにあり、ある意味で『スーパーリアル麻雀』は、80~90年代の少年たちにとって〝身近なエロメディア〟のひとつだったとも言えます。

ところが、業界団体の規制やゲームセンターがファミリー向けに方向転換したことなどから、脱衣麻雀は00年代に入ると一気に衰退。その後は、一部のコンシューマー向けソフトでほそぼそと続くのみとなりました。

『スーパーリアル麻雀』も99年の『スーパーリアル麻雀VS』を最後に、アーケード向けの新作は作られていません。

「弊社ではずっとVR技術の開発を行なっていたんですが、僕が23年に社長を譲って会長職に就いたタイミングで、自分が本当にしたいことはなんだろうって考えたときに、VRで脱衣麻雀を作ってみたいと思ったんです。

『電影少女』(桂正和)って漫画があったじゃないですか。女の子のキャラがモニター画面から飛び出してくるという。あれに近い体験をVRならできる、しかも脱衣麻雀で! きっと衝撃的だろうなと思ったんですね」(松井氏)

松井氏らは、『スーパーリアル麻雀』の権利の許諾を得て、VRによる新作の開発に乗り出しました。

「服を脱ぐ動作をVRで緻密に表現するのってすごく難しいんです。フルアニメのように一コマ一コマ少しずつ動かしていくみたいなことをしないと、腕が服を貫通してしまったりする。

また、モーションキャプチャーを実演していただく女性モデルの方に脱ぎ方のディレクションをするため、女性用のスカートを購入して、会議室で僕らが何度もスカートをはいたり脱いだりを繰り返しました」(よしK氏)

オプション設定の「コンプライアンス」は「無視」「謎の光」「黒塗り」「麻雀牌」「モザイク」の5種類あり、すべてさらけ出す「無視」以外は任意のオブジェクトで局部を隠すことができる。また隠す部分の濃さや大きさを設定できる「コンプラ強度」は「昭和(弱)」「平成(中)」「令和(強)」の3段階オプション設定の「コンプライアンス」は「無視」「謎の光」「黒塗り」「麻雀牌」「モザイク」の5種類あり、すべてさらけ出す「無視」以外は任意のオブジェクトで局部を隠すことができる。また隠す部分の濃さや大きさを設定できる「コンプラ強度」は「昭和(弱)」「平成(中)」「令和(強)」の3段階

「謎の光」でマズイところを隠した素っ裸のヒロイン「謎の光」でマズイところを隠した素っ裸のヒロイン

ちなみに、『スーパーリアル麻雀Venus Returns』で対戦する女の子は時にイカサマを疑いたくなるほどの強さを見せることがあります。

実はこの理不尽なゲームバランスは昭和、平成時代の脱衣麻雀ゲームではよくあることでした。

「ゲームバランスは店側で任意に難易度が調整できたようです」(松井氏)

客は裸が見たいから、ゲームオーバーになってもコインを投入し続ける。店は難易度を上げて、その額を少しでも増やしたいけど、あまりに締めすぎると客から不評を買ってしまう。そんな客と店の押し引きが存在していたんですね。

「『スーパーリアル麻雀 Venus Returns』では、そのゲームバランスの悪さも一部の難易度では踏襲しました。そこまで含めて脱衣麻雀なんじゃないかなと思っています」

とはいえ、今回はPCゲーム(Steam)としてリリースしたので、アーケードゲームとは違い何度でもコンティニューできます。お気に入りのキャラをどうしても脱がせたくて100円玉を際限なくつぎ込んでしまうような心配はありません。

【細かすぎても伝えたい「脱衣麻雀の流儀」】

さて、往年の『スーパーリアル麻雀』では、裸になるといっても最後の一枚までは脱いでくれませんでした。しかし、『スーパーリアル麻雀 Venus Returns』ではついに彼女たちが全裸を見せてくれます。

しかも好きなところをタッチできるというオマケ付きです。これは『スーパーリアル麻雀』に魅惑された当時の少年たちの夢(?)をかなえた新要素と言えるでしょう。

「でも、そこまで。一部の海外のユーザーからは、なんで成人向けなのに〝その先〟がないんだという声もありましたが、脱衣麻雀はあくまでも脱ぐだけなんです。われわれの世代はあの女性キャラたちに恋をしてるんですよ。だから彼女たちは清純じゃなくてはダメなんです。これぞ脱衣麻雀の流儀。譲ることはできません」

こだわり抜いた脱衣シーンでは、カメラを自由に動かせるこだわり抜いた脱衣シーンでは、カメラを自由に動かせる

さらには最後まで脱がせることに成功すると従来のシリーズではなかった"おさわりモード"が解禁されるさらには最後まで脱がせることに成功すると従来のシリーズではなかった"おさわりモード"が解禁される

ちなみに、本作ではどのヒロインも靴下だけは脱ぎません。これも「『スーパーリアル麻雀』シリーズならではの美学」とのことです。

本作は過去の『スーパーリアル麻雀』の資料アーカイブが見られる機能があるのも往年のファンにはうれしいポイントです。

ただし、女性キャラのグラフィックに関しては、オリジナルのテイストを生かしつつも、現在の人気イラストレーターを起用し、令和にふさわしくリファインしています。

「今回のテーマとして、若い世代にも脱衣麻雀の魅力を伝えていきたい、というものがありました。当時を知らない若い人にも楽しんでもらいたいです」

約33万局に1回の確率で出現するとされる、超激レア役満「天和」(親が第一ツモで和了すること)も高い難易度設定をすればヒロインたちは"まあまあ"和了ってくる。この理不尽さもシリーズの伝統なんだとか約33万局に1回の確率で出現するとされる、超激レア役満「天和」(親が第一ツモで和了すること)も高い難易度設定をすればヒロインたちは"まあまあ"和了ってくる。この理不尽さもシリーズの伝統なんだとか

実は筆者は麻雀ができないため、当時は『スーパーリアル麻雀』をまったくプレイしたことがなく、今回が初体験だったのですが、勝手に勝負を進めてくれるオートモードがあるため、脱衣シーンも楽しむことができました。

女性キャラの表情や動きは見事のひと言で、たっぷり時間をかけてじらしつつ脱いでいくさまは、かなりエロチック。VRならではの臨場感も相まって、新鮮な体験でした。

松井氏、よしK氏は、これを機に脱衣麻雀というジャンルが再び盛り上がることを期待しているとのことです。

この〝寸止め〟の興奮を若い世代にも理解してもらえることを祈ります。

■『スーパーリアル麻雀 Venus Returns』

開発・販売:ILLUMINATION株式会社 
開発協力:株式会社インフィニットループ 
○本体(デスクトップ版):4980円(税込) 
○VRモード追加DLC:1980円(税込) 
○本体+VRモード同梱セット:5916円(税込) 
かつてゲームセンターなどで人気を博した脱衣麻雀ゲームの約30年ぶりの新作で、PC(Windows)向けにリリース。「ふたり打ち麻雀」で勝利(先に和了する)するたび、ヒロインが一枚ずつ衣服を脱いでいく伝統的な脱衣麻雀ゲームに、自由な角度や距離で脱衣シーンを楽しめる「ゼロ距離脱衣システム」やVR対応などの機能をプラス! デジタル配信プラットフォーム「Steam」で購入できるがストアで購入する際は「成人向けコンテンツ」を表示する設定が必要だ。また、VRモードでのプレイはデスクトップ版に加え追加ダウンロードコンテンツ(DLC)の購入が必要だ。
『スーパーリアル麻雀 Venus Returns』『スーパーリアル麻雀 Venus Returns』

●安田理央(やすだ・りお)
アダルトメディア研究家、フリーライター。著書に『痴女の誕生』『巨乳の誕生』『日本エロ本全史』(すべて太田出版)、『ヘアヌードの誕生』(イースト・プレス)、『日本AV全史』(ケンエレブックス)、『エロメディア大全』(三才ブックス)など。新刊『飯島愛のいた時代』(太田出版)が発売中!

  • 安田理央

    安田理央

    やすだ・りお

    アダルトメディア研究家、フリーライター。著書に『痴女の誕生』『巨乳の誕生』『日本エロ本全史』(すべて太田出版)、『ヘアヌードの誕生』(イースト・プレス)、『日本AV全史』(ケンエレブックス)、『エロメディア大全』(三才ブックス)など。新刊『飯島愛のいた時代』(太田出版)が発売中!

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