
渡辺雅史
わたなべ・まさし
渡辺雅史の記事一覧
フリーライターとして雑誌や書籍への執筆をするほか、ラジオ番組やテレビの番組の構成作家としても活躍。趣味は鉄道に乗ること。国内の全鉄道路線に乗車したほか、世界20の国・地域の鉄道に乗車。
最近、ウーバーイーツの配達員を街であまり見かけなくなったと思いませんか? その理由を考察します
連載【ギグワーカーライター兼ウーバーイーツ組合委員長のチャリンコ爆走配達日誌】第171回
ウーバーイーツの日本上陸直後から配達員としても活動するライター・渡辺雅史が、チャリンコを漕ぎまくって足で稼いだ、配達にまつわるリアルな体験談を綴ります!
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「最近、ウーバーイーツ配達員を街の中で見なくなったね」という話題をよく耳にするようになりました。身の回りの人に聞いてみても「以前よりは少ない気がする」との声が多数ありました。
ではなぜ最近、配達員を見かけなくなったのか。今回はその理由を考察してみたいと思います。
まず考えられるのは、自転車配達員がバイクや自動車配達員にシフトしたこと。
ウーバーイーツは配達にリュックの使用を強制していないため、バイクの場合はリアケースに商品を入れる方もいますし、車両の後部に大きなカゴを固定、その中にリュックを入れて配達する人もいます。これだとパッと見、ウーバーイーツの配達だとはわかりません。
自動車配達の場合は助手席や後部座席にリュックを置いて配達する人が多いので、店の近くでも配達先でも、その自動車がウーバーイーツの配達をしているのかどうかはわかりません。
自転車配達員が減ったことで、マクドナルドなどデリバリー需要の高い店の近くで待機する人も少なくなりました。自転車の場合、店付近での待機が体力的に楽ですが、バイクの場合は通行する人の邪魔になるので、店から少し離れたバイクが停めやすい場所で待機するほうがいい。自動車も駐車禁止の切符を切られるリスクを考えると店の近くで待機しないのが得策です。こういった事情から繁華街や店などで巨大なリュックを背負った人を見る機会が減り、配達員が減ったという印象ができ上がったと考えられます。
次に考えられるのは、配達員用リュックの進化です。
配達員はデリバリーバッグと呼ばれるリュックをAmazonなどで購入し、配達に使っています。ただし、他社ロゴ入りのリュックを使った配達を禁止する事業者もあるため、最近は会社ロゴなしが主流となりました。また、小型リュックも多数販売されるようになりました。
この小型リュックは通勤用のリュックよりは大きいものの、配達員バッグとしては小さすぎでは、というものもあるので、これもウーバーイーツで配達をしているようには見えません。
そして、配達員が多数稼動する時間が人通りの少ない時間になったのも要因のひとつと考えられます。
ウーバーイーツの配達依頼は昼食の時間帯と夕食の時間帯に増えます。もちろん、このタイミングでもある程度稼げますが、効率よく稼ごうとするなら大雨の日や翌日が休日となる土曜日などの深夜、最高気温が35度を超える猛暑の昼間や最低気温が氷点下となる真冬の深夜です。こういった時間には配達員が多くなる一方、通行人が少ないことから、配達員を見かけないという印象になるのでしょう。
少なくとも私が配達しているエリアでは、ロゴなしリュックを使った配達員の姿をよく見かけますし、飲食店でも商品を受け取りに来る配達員に出くわします。つまり、配達員が少なくなったのではなく、パッと見でわかる配達員が減ったというのが実際のところではないかと私は感じています。