
坂本慎太郎
さかもと・しんたろう
坂本慎太郎の記事一覧
こころトレード研究所所長。ハンドルネームは「Bコミ」。日系の証券会社でディーラー、大手生命保険会社で株式、債券のファンドマネジャー、株式のストラテジストを7年間経験。ラジオNIKKEIや日経CNBCなどの投資番組へのレギュラー出演多数。著書に『プロ投資家が教える副収入1000万円の最短コース』(BEST TIMES books)など
公式X【@bucomi】

『週刊プレイボーイ』で連載中の「坂本慎太郎の街歩き投資ラボ」。株式評論家の坂本慎太郎とともに街を歩き、投資先選びのヒントを探してみよう。金のなる木はあなたのすぐ近くに生えている!
都市部を中心に、家賃値上げのラッシュが到来している。自分が大家さんだったら、ウハウハなんだろうなぁ......と思ったあなた! 大家さんのような不労所得を簡単に得られる投資先があるらしいぞ!
助手 うちのマンション、今度の更新で家賃を上げたいって連絡が来まして。食料品も電気代も高いのに、今度は家賃かぁ。大家さんはいいですよね、値上げできて。
坂本 なら、君も不動産に投資すればいい。J-REIT(上場不動産投資信託)なら、不動産からの収益を分配金として受け取れて、しかも株みたいに市場で売買できるから君向きだよ。特に大和証券リビング投資法人は面白いと思う。
助手 ずいぶんピンポイントですね。
坂本 大和証券リビングは住宅への投資がメインで、最近は家賃の値上げに力を入れてるんです。家賃値上げの威力はよくわかってるでしょ?
助手 そりゃもう。
坂本 今は金利が上がっているから、きちんと家賃を上げられるREITを選ぶことが重要なんです。REITは銀行から借りたお金も使って物件を買うから、金利が上がると利息の負担も増える。増えた利息を家賃収入の伸びで補えなければ、その分利益が圧迫されてしまうんです。
助手 大和証券リビングはきちんと値上げができてるってこと?
坂本 かなりね。2026年3月期は、入居者が入れ替わった住戸では前の家賃より13.2%上昇し、今住んでいる人の契約更新時も4.4%上がりました。それでも住宅の稼働率は97.8%で、ほぼ満室です。
助手 値上げしても出ていかないのはすごいですね。
坂本 ここは東京23区や三大都市圏を中心に物件を持ってるんだけど、こうした都市部は住みたい人が多い上、建築費の上昇で新しい賃貸住宅も増えにくい。だから周辺の募集家賃も上がっています。今の部屋を出ても、同じような部屋を安く借りられるとは限らないわけ。引っ越し代や手間もかかるので、ある程度の値上げならそのまま住もうということになる。実際、ここの保有物件では更新時に値上げを打診した入居者の7割超が応じています。
助手 今あるマンションの家賃収入を伸ばせてるのは安心ですね。
坂本 そう。加えて、家賃を上げやすい物件を増やす余地があるのも強みです。同投資法人は老人ホームなどのヘルスケア施設も持っていますが、こちらは長期の固定賃料が中心で、住宅ほど頻繁に賃料を見直しにくいんです。そこで一部を売って住宅に入れ替え、賃貸住宅比率を今の7割台から9割程度へ高める方針です。賃料相場の上昇を、より多くの物件で取り込もうとしているってこと。
助手 利息の増加は、家賃の伸びで補えそうなんですか?
坂本 そこはまだ微妙かな。会社予想では、借入金などにかかる金融費用は前期の1.2%から、今期に1.6%へ上がる見通しです。しかも、この予想を出した後の9月18日に日銀は政策金利を1.25%程度へ引き上げることに決めたから、金融費用が会社予想より上振れる可能性もある。これまでよりもさらに家賃収入を伸ばして、金利負担の増加分をカバーする必要が出てきたのは確かだね。
助手 確認したら、大和証券リビングは今年に入ってかなり下がってますよ。投資しても大丈夫ですか?
坂本 今の水準なら投資できると思う。金利上昇への警戒感で投資口価格(株価のようなもの)は今年の高値から約2割下がったけど、実際には家賃を伸ばせているし、住宅を増やす余地もあるからね。分配金利回りは5%台と高めなので、分配金をもらいながら家賃の伸びを気長に待つのもアリだと思います。
今週の実験結果
価格も割安だし利回りは5%。手堅い投資先ですよ!