
坂本慎太郎
さかもと・しんたろう
坂本慎太郎の記事一覧
こころトレード研究所所長。ハンドルネームは「Bコミ」。日系の証券会社でディーラー、大手生命保険会社で株式、債券のファンドマネジャー、株式のストラテジストを7年間経験。ラジオNIKKEIや日経CNBCなどの投資番組へのレギュラー出演多数。著書に『プロ投資家が教える副収入1000万円の最短コース』(BEST TIMES books)など
公式X【@bucomi】
1987年に、当時19歳だった近藤太香巳氏が大阪で創業したホームテレホン販売会社が出発点。広告や電子雑誌事業も行なっている
『週刊プレイボーイ』で連載中の「坂本慎太郎の街歩き投資ラボ」。株式評論家の坂本慎太郎とともに街を歩き、投資先選びのヒントを探してみよう。金のなる木はあなたのすぐ近くに生えている!
「蛍光灯の2027年問題」をご存じか? 来年末に蛍光灯の製造・輸出入が禁止され、各所に影響が及ぶと懸念されている問題だ。LEDへの切り替えが進めば、儲かる会社があるのでは?
助手 今日は定点観測で家電量販店に来ています。照明売り場に「蛍光灯が2027年から使えなくなる!?」っていうポップが出てますね。どういうことですか?
坂本 だいぶあおり気味だなぁ(笑)。正確には27年から蛍光灯が使えなくなるわけじゃない。26年に一般照明用の蛍光灯の製造や輸出入の規制が始まり、27年末までにすべての種類で製造・輸出入ができなくなるんです。今使っている蛍光灯を外す必要はないし、家にある買いだめた予備も普通に使っていい。だけど新品の供給が止まるから「うちでLED照明に買い替えて」ってことですよ。
助手 けっこう差し迫った問題じゃないですか。その割に、お店でも会社でもまだ蛍光灯を見かけます。
坂本 蛍光灯っぽいLED照明も増えたけどね。それでも国内の照明のLED化率は25年末で66.4%です。つまり、まだ約3分の1はLEDに替わる余地がある。
助手 やっぱり割と残ってますね。
坂本 店舗や会社は照明の数が多いから、一気に替えるにはまとまったお金が必要になる。だから徐々に替えてるんでしょう。一方で期限は迫っているわけで、悩んでいる中小企業も多そうです。そうだ、今回はその悩みが商機になりそうなNEXYZ.Groupを検討しよう。
助手 何をやってる会社なんです?
坂本 主力は法人向けの「ネクシーズZERO」というサービスです。LEDなどの設備代や工事費を5年間の月額払いにできるんです。だから顧客はまとまった設備代を一気に出さなくていい。しかもLEDなら電気代が下がるので、その削減分で月々の支払いを一部吸収できる場合もある。
助手 確かに中小企業に刺さりそう! でも、蛍光灯の交換が一巡したらその後はどうするんですか?
坂本 ネクシーズZEROはLEDから業務用空調や厨房機器、工業設備などへ取り扱い商品を広げているんです。だから一度LEDを入れた会社に、次は古くなった空調や電気設備の更新を提案することもできる。2027年問題が一段落しても、別の設備更新で売り上げを伸ばせますよ。
助手 なるほど。実際のところLED以外の商品は伸びてるんですか?
坂本 むしろ足元でよく伸びているのはLED以外だね。25年10月から26年6月までの販売額は、LEDが前年同期比で約3%増なのに対して、業務用空調は約3割増、工業設備に至っては約7割増だった。
助手 7割増! なんでそんなに伸びてるんです?
坂本 空調や工業設備は、照明よりお金がかかるものが多いから、最初に大金を用意しなくていいネクシーズZEROのメリットが大きいんですよ。例えばキュービクルという電気設備は、小型でも200万円前後、大型なら数千万円になることもある。
助手 確かにそんな大金を用意しなくて済むなら、ネクシーズZEROを使おうって気になりますね。ただ、肝心のLEDの伸びが弱いのが気になります。まずLEDでネクシーズZEROを使ってもらわないと、高額商品につなげにくいですよね?
坂本 おっ、鋭いね。確かにLEDはいわゆるドアノック商品のようなものだから、その伸びは重要です。ただ、蛍光灯の製造・輸出入が終わる27年末に向けて駆け込みで更新需要が強まる余地はある。
助手 じゃあ、期待していい?
坂本 ええ。LED需要の加速と横展開の両方に期待できると思います。
今週の実験結果
LEDを起点に、高単価商品の導入を伸ばすことができそうです