スマホ料金を即節約! <キャリアのサブブランド>移行ガイド

取材・文/直井裕太

昨年のNTTドコモ、auの値上げに続き、ソフトバンクも今年6月からの値上げを発表。そこでコスパ面で際立つのが各キャリアのサブブランドだ。そのオトク要素や、系列キャリアから移行する際の注意点などを解説!

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【家族まとめて移行しなくてもOKです】

昨年、NTTドコモとauが共に通信料金の値上げをする中、大手キャリアで唯一踏みとどまったソフトバンク。それが一転し、今年6月からソフトバンクも値上げを発表。

さらに、5月8日に行なわれたNTTドコモの決算会見で同社の前田義晃社長は、料金値上げに関する質疑応答で「考えなければいけない」と悪い意味での前向き発言が!

通信キャリア全体に値上げフラグが立った今、コスパ面で注目したいのがキャリア系列のサブブランド。現在、ソフトバンクのワイモバイル、auのUQモバイル、そしてNTTドコモには〝オンライン専用プラン〟という位置づけで、実質サブブランドとして認知されるahamoがある。さらに、低容量で通信料金がアンダー1000円の通信ブランドもラインナップされている。

系列のキャリアからこれらに移行する場合の注意点などを、ITジャーナリストの法林岳之さんに解説してもらいます。

――例えば、NTTドコモの料金プランだと、ギガ無制限の「ドコモMAX」が8448円/月。ahamoはギガ30GBで2970円/月。各種割引を適用しない料金だと、その差額は5487円/月に! 普通に考えたらサブブランド移行一択な状況ですが、どういった点に注意すべきですか?

法林 まず月のギガ消費量です。キャリアの通信プランはギガ無制限がメイン。一方、サブブランドは30GBが基本となっています。そして、各種付帯サービスの有無。ドコモMAXなら「dアニメストア」や「DAZN for docomo」などの動画サブスクがバンドルされています。

こういったサービスの利用がなく、月のギガ消費が30GB以下のユーザーは、サブブランドのほうが通信料金を大幅に節約できます。

現在、30GBのプランはUQモバイルだと「トクトクプラン2」(4048円/月、最大割引時2728円/月)、ワイモバイルだと「シンプル3M」(4158円/月〈6月2日以降4378円/月〉、最大割引時1958円/月)となっています。

【ソフトバンク】ワイモバイル 4158円/月(6月2日以降4378円/月) 一見割高だが、固定インターネットとセットの「おうち割光セット」割引だけでも2508円まで月額を下げることが可能。さらに「ワイモバ親子割」で最大13ヵ月間は毎月1100円引きになるキャンペーンもある【ソフトバンク】ワイモバイル 4158円/月(6月2日以降4378円/月) 一見割高だが、固定インターネットとセットの「おうち割光セット」割引だけでも2508円まで月額を下げることが可能。さらに「ワイモバ親子割」で最大13ヵ月間は毎月1100円引きになるキャンペーンもある

【KDDI】UQモバイル 4048円/月 ギガ容量35GBで1回10分間の通話がかけ放題の「コミコミプランバリュー」(3828円/月)もあり。さらに、コミコミプランバリューにはau PAYの還元率アップに加えオトクなクーポンが配布される「Pontaパス」が付帯【KDDI】UQモバイル 4048円/月 ギガ容量35GBで1回10分間の通話がかけ放題の「コミコミプランバリュー」(3828円/月)もあり。さらに、コミコミプランバリューにはau PAYの還元率アップに加えオトクなクーポンが配布される「Pontaパス」が付帯

【NTTドコモ】ahamo 2970円/月 ギガ容量110GBの料金プラン「ahamo大盛り」(4950円/月)もラインナップ。大盛りプランはdカードとd払いでポイント還元率が常時3%となる「ポイ活オプション」(2200円/月)に加入できるのも特徴【NTTドコモ】ahamo 2970円/月 ギガ容量110GBの料金プラン「ahamo大盛り」(4950円/月)もラインナップ。大盛りプランはdカードとd払いでポイント還元率が常時3%となる「ポイ活オプション」(2200円/月)に加入できるのも特徴

――キャリアには家族割や自宅の固定インターネット回線のセット割もあります。サブブランドの最大割引にはどんな条件が?

法林 ahamoは家族割やセット割はありませんが、UQモバイルとワイモバイルは家族割とセット割を採用しています。家族割は離れて暮らす家族も対象で、両社とも月額から割り引き。家族割やセット割はキャリア契約から引き継ぐことができ、移行がスムーズなのも特徴です。

ただし、サブブランドでは家族割とセット割を同時に適用できないので、どちらか割引率が高くなるほうを選ぶことになります。

また、UQモバイルとワイモバイルは、それぞれ「UQ親子応援割」(契約から1年間1650円引き)、「ワイモバ親子割」(契約から最大13ヵ月間1100円引き)という大きなキャンペーンが開催されているのも注目です。

――サブブランドへの移行は家族全員が基本?

法林 もともと家族全員が基本でしたが、最近のサブブランド移行はそうとも言えません。例えば、4人家族で月のギガ消費の多い子供たちはギガ無制限のキャリアの通信プラン、自宅や会社でWi-Fi接続の多い両親はサブブランドと、家族でキャリアとサブブランドを分けることもできます。

この場合、キャリアの子供たちは家族割とセット割が引き続き適用され、サブブランドに移行した両親は通信費が安価に。

また、キャリアのサブスクなど付帯サービスも使えますので、家族のギガの消費量によってはこういった契約がオトクな場合もありますね。

――なるほど!

法林 そして、低容量のギガでより価格を抑えたプランもあります。KDDIはpovo2.0、ソフトバンクにはLINEMOがあり、どちらも3GBで990円/月(povo2.0は30日)となっています。ただし注意点として、これらは家族割やセット割には対応していません。

――NTTドコモにもドコモminiがありますが、これは4GBで2750円/月と料金が高め!

法林 ドコモminiは、NTTドコモ的には〝料金プランのひとつ〟という位置づけなので、各種割引を適用させて最安880円/月で利用することが前提です。家族で使い分けがしやすい料金プランと言えますね。

【NTTドコモ】ドコモmini 4GB 2750円/月 こちらも一見お高めだが、「dカードお支払い割」「ドコモ光セット割/home 5G セット割」「ドコモでんきセット割」をすべて適用した最大割引時は月額880円に。使い方次第でオトク度はかなり高くなる【NTTドコモ】ドコモmini 4GB 2750円/月 こちらも一見お高めだが、「dカードお支払い割」「ドコモ光セット割/home 5G セット割」「ドコモでんきセット割」をすべて適用した最大割引時は月額880円に。使い方次第でオトク度はかなり高くなる

【KDDI】povo2.0 基本料金0円 トッピングと呼ばれるギガ容量やサービスを自分で選んで利用する通信プラン。例えば、【3GB 990円/30日】【5GB 1380円/30日】などを用意。【1GB 1260円/180日】というサブ回線用プランもあり【KDDI】povo2.0 基本料金0円 トッピングと呼ばれるギガ容量やサービスを自分で選んで利用する通信プラン。例えば、【3GB 990円/30日】【5GB 1380円/30日】などを用意。【1GB 1260円/180日】というサブ回線用プランもあり

【ソフトバンク】LINEMO 3GB 990円/月 LINEの通話やトークでギガを消費しないのが特徴。月にギガを3GBを超えて消費した場合でも10GB以下なら月額2090円で利用可能。各種セット割や家族割には対応せず、シンプルに使えるのが特徴だ【ソフトバンク】LINEMO 3GB 990円/月 LINEの通話やトークでギガを消費しないのが特徴。月にギガを3GBを超えて消費した場合でも10GB以下なら月額2090円で利用可能。各種セット割や家族割には対応せず、シンプルに使えるのが特徴だ

【サブブランドでのiPhone事情は?】

――では、サブブランドでiPhoneシリーズを購入する場合の最適解は?

法林 サブブランドの最大の欠点とも言えるのが、最新のiPhoneが販売されていないことです。iPhone 17シリーズだと廉価版扱いの17eは販売されますが、無印の17と17 Proは取り扱われていません。なので、これらの端末は大手家電量販店やApple直販から購入することになります。

サブブランドでも端末購入プログラムでiPhoneを購入することはできるが、そのラインナップには要注意。ahamo以外のサブブランドでは最新型は廉価モデルのiPhone 17eのみ。新型iPhoneの購入は、大手家電量販店やApple直販がベストです!サブブランドでも端末購入プログラムでiPhoneを購入することはできるが、そのラインナップには要注意。ahamo以外のサブブランドでは最新型は廉価モデルのiPhone 17eのみ。新型iPhoneの購入は、大手家電量販店やApple直販がベストです!

――近年のスマホ購入は毎月の支払額がお安くなる端末購入プログラムを利用するのが定番化していますよね?

法林 端末購入プログラムで最新のiPhoneシリーズを購入する場合は、サブブランド移行前にキャリアで購入するのがいいでしょう。これなら支払い方法の変更などの各種手続きもなく、端末を利用することが可能です。

また、月々の支払額は増えますが、大手家電量販店やApple直販での24回払いを利用する買い方もあります。どのキャリアの最新iPhoneシリーズも、これらの販路より2万円前後高い価格で販売されており、総額ではこちらのほうが安くなります。

そしてiPhone関連で要注意なのが、「Apple Account」にキャリアメールを設定している人です。サブブランドに移行するとキャリアメールが使えなくなり、iPhone関連の手続きが行なえない事態になります。必ず変更しましょう!

――先行するKDDIに続き、4月からNTTドコモとソフトバンクも開始したスターリンクとの衛星直接通信サービスへの対応は?

法林 どのサブブランドでも対応端末なら利用できます。また、ahamoは追加料金と手続きなしで海外でも通話・データ通信が行なえる海外ローミングに対応。ワイモバイルも今年の秋以降に月2GBの海外ローミングを始めることを発表しました。キャリアとサブブランドはギガ容量と動画サブスクなど以外の差異がなくなってきているのが現状です。

KDDIは昨年から、NTTドコモ、ソフトバンクも今年4月からスターリンクとの衛星直接通信サービスを開始し、サブブランドもこれに対応。日常の通信品質も含めキャリアとの差異はほぼないKDDIは昨年から、NTTドコモ、ソフトバンクも今年4月からスターリンクとの衛星直接通信サービスを開始し、サブブランドもこれに対応。日常の通信品質も含めキャリアとの差異はほぼない

――そんな中、SNSで「ahamoつながらない!」という投稿がトレンド入りし、NTTドコモの前田社長もそれに言及するほど話題に。キャリアと系列サブブランドで通信品質の差異はある?

法林 NTTドコモは2020年のahamo発表時から、「キャリア回線と同じエリアと品質」と明言しています。私自身も両方の回線を使っていますが、つながりやすさは同じだと判断しています。これは、どのサブブランドでも一緒ですね。

一方、サービス面で差があるのがポイント還元です。どのキャリアもポイント還元率の高いプランが用意され、そのユーザーがサブブランドに移行すると系列のコード決済やクレジットカードの還元率が変わります。

ただ、「Pontaパス」や「LYPプレミアム」といったポイント還元サービスが利用でき、急激に還元率が下がるということはありません。そして、サブブランドでも系列のクレジットカード支払いでの割引があるので、入会すべきでしょう。

UQモバイルは通信料金プランによっては「Pontaパス」がバンドル。ワイモバイルは「LYPプレミアム」が標準でバンドルされ、どちらもポイント還元率アップやクーポンが大充実!UQモバイルは通信料金プランによっては「Pontaパス」がバンドル。ワイモバイルは「LYPプレミアム」が標準でバンドルされ、どちらもポイント還元率アップやクーポンが大充実!

サブブランドはキャリア系クレジットカードを支払いに利用することで割引がある。どのクレカも新規入会キャンペーンを行なっており、そのポイント還元にも注目です!サブブランドはキャリア系クレジットカードを支払いに利用することで割引がある。どのクレカも新規入会キャンペーンを行なっており、そのポイント還元にも注目です!

――簡単に通信料金を抑えられるサブブランドですが、キャリアメールの取り扱いには要注意です!

  • 直井裕太

    直井裕太

    なおい・ゆうた

    ライター。尊敬する文化人は杉作J太郎。目標とするファウンダーは近藤社長。LINEより微信。生活費の支払いは人民元という国境を越えるヒモおじさん。ガチ中華はブームじゃなくって、主食です。

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