SNSで話題の〝美人すぎるテコンドー先生〟滝川聖奈「これはもう『お前が道場を継げ!』っていう天のお告げだな、と(笑)」

取材・文/大野智己 撮影/牧野正文


インスタグラムやTikTokで、圧倒的なビジュアルと鮮やかな蹴りを見せ、〝美人すぎるテコンドー先生〟と話題を呼んでいるのが、滝川聖奈だ。

彼女は福岡県で、テコンドー道場を営む25歳。大学時代に全日本選手権(57キロ級)で日本一に輝き、世界大会にも出場。2025年、祖父が築いた道場を引き継ぎ、TikTok動画を大バズりさせ、人気道場へと再建させた。

果たして、そんな〝美人すぎるテコンドー先生〟とはどんな女性なのか? 話を聞くと、過去にはコスプレイヤーだったという素顔も......? 本人を直撃した。

*  *  *

――今日はよろしくお願いします。TikTokを拝見しましたが、こんなに「美人すぎるテコンドー先生」がいたなんて。驚きました。そもそもテコンドーを始めたきっかけは何だったんですか?

滝川 祖父がテコンドーの道場を開いていたんです。私は"おじいちゃんっ子"だったので、3歳の頃から体操を習う感覚で道場に通っていました。なのでテコンドーは自然とやるようになった感じですね。小・中学校時代は他のスポーツをやった時期もありましたけど、テコンドーだけはずっと続けていましたね 

横蹴りした後に飛び後ろ横蹴りをする二段蹴りと、横蹴りからの上段蹴りが得意技。「相手を倒すより、キレイに蹴ってポイントを稼ぐゲーム性が楽しいです」横蹴りした後に飛び後ろ横蹴りをする二段蹴りと、横蹴りからの上段蹴りが得意技。「相手を倒すより、キレイに蹴ってポイントを稼ぐゲーム性が楽しいです」
――お祖父様が道場をやっているとはいえ、長く続けるってことは、テコンドーに強い魅力を感じたと。

滝川 テコンドーにはプムセ(型)とキョルギ(組み手)の2種目があるんですけど、ヒットさせた技の種類によってポイントが加算されるキョルギはまるで格闘ゲーム。まるで『ストリートファイター』をプレイする感覚で、どんどん夢中になっていったんです。

――では、試合に出るのも楽しかった? 

滝川 いえ、それが試合に出るのはずっと嫌だったんです。すごく緊張するタイプなので、前日は胃が痛くなるほど憂鬱で......。小学生の頃は「九州大会までしか出ない」という謎のこだわりを持っていました。勝ってもそれ以上、上の大会には進まない、頑なに九州から出ないぞって(笑)。中学でも大会には出ず、自分のペースで続けていました。 大きな大会に出るのは高校からです。

――何か心境の変化が?

滝川 心に少し余裕ができたんですよね。そこで「挑戦してみようかな」と西日本地区大会に出てみたんです。そこから初めて大規模な大会ーー全日本選手権大会に出場しました。試合は3ラウンド制の総得点勝負だったんですけど、40点差をつけられてのボロ負け。もうあぜんとしちゃって。でもその負けの悔しさが、やる気に火をつけました。『絶対に金メダルを獲る!』という明確な目標が自分の中で生まれました。

2021年の全日本学生選手権(女子57㎏級)で見事優勝。最高の笑顔が炸裂した瞬間。「うれしさは爆発していましたけど、泣きはしなかったです(笑)」2021年の全日本学生選手権(女子57㎏級)で見事優勝。最高の笑顔が炸裂した瞬間。「うれしさは爆発していましたけど、泣きはしなかったです(笑)」
――その後、猛練習を重ねて大学進学後に才能が開花。2021年には全日本学生選手権(女子57キロ級)で見事優勝。世界大会にも日本代表として出場されていますね。 

滝川 全日本で優勝できたのは本当に嬉しかったです。ただ、世界大会ではトップ選手たちとの圧倒的な実力差を肌で感じ、「自分はまだまだなんだな」と痛感させられました。いまはテコンドー四段で、師範資格も持っています。

――2025年から、滝川さんはおじいさまの道場(大橋館道場)を引き継がれたそうですね。それはどういう経緯だったんですか?

滝川 コロナ禍で生徒が激減して、2021年に祖父が道場をたたんでしまったんです。それが本当に寂しくて。大学を卒業して、就職を考えていたのですが、ふと「私が道場を継ごうかな」と思い立ちました。そうしたら不思議なことに、そのタイミングで昔、祖父の道場に通っていた生徒から「またやりたいんですけど、やってないですか?」と問い合わせがきて。さらに道場の古い看板を見かけたまったく面識のない小学6年生の親御さんからも「やってないですか?」とお電話をいただいたんです。 

――すごい引き寄せですね。

滝川 すべてが重なって、「これはもう『お前が道場を継げ!』っていう天のお告げだな」と。そこで思い切って継ぐことを決めました。チラシを作って、開業したのが昨年5月。おじいちゃんには「全部防具を捨てたのに、やるなら早く言ってくれよ」と怒られましたけど(笑)。 

10歳。祖父とキョルギをして、見事な蹴りを披露。「ずっと祖父といたので、テコンドーをやることに一度も疑問を持たなかったですね」10歳。祖父とキョルギをして、見事な蹴りを披露。「ずっと祖父といたので、テコンドーをやることに一度も疑問を持たなかったですね」
――早速、生徒さんが集まり首尾よくスタート?

滝川 いえいえ。最初は問い合わせをくれた小学生の女の子とマンツーマンの時期が続きました。チラシを配っても全然反応がなくて。

一年目は2~3人くらいの生徒さんが集まれば上々かなと思っていたので、気分的には楽でしたけど、このままじゃその子がかわいそうだなと思って。そこで自分の自主練風景を編集してTikTokに投稿してみたんです。するとたくさんの方に見ていただけて、生徒さんが一気に増えました。「きたーっ!」て感じでしたね(笑)。

――おーっ、すごい!いまはどれくらいの生徒さんが通ってらっしゃるんですか?

滝川 今は55人です。特に大人の部が好評で、最近は練習日を増やし、おじいちゃんも助っ人として教えに来てくれています。 

――それだけバズるということは、もともとSNSの運用が得意だったんですか?

滝川 もともとアニメが大好きで、高校の終わりから大学時代にかけて、コスプレにすごくハマっていたんです。それでSNSはよく使っていました。

――コスプレですか!?

滝川 じつはオタクなんです(笑)。コロナ禍のおうち時間も家でコスプレする「宅コス」をやってましたし、TikTokの音源に合わせてなりきるのが流行っていたので、自分でも始めたり。大学時代はバイト代を全部コスプレにつぎ込み、私服を1年間ほぼ買いませんでした(笑)。あと友達を巻き込んでサークルを作り、学園祭のステージでみんなで踊る、なんてことも。「自分をどう見せるか」という当時の、コスプレの試行錯誤が、現在の道場のSNS発信にそのまま生きているんだと思います。 

――なるほど、納得です。冒頭でも言いましたが、最近はそのSNSで、「可愛すぎる」「美しすぎる」とバズっていますよね。そんな周囲の声をどう受け止めていますか?

滝川 そう言っていただけるのは素直に嬉しいですね。メイクなど、キレイに見せる努力も人並みには研究していますから(笑)。よく言われるのが、「不純な動機で体験に来る人が増えるのではないか?」と。実際、そういう方がゼロというわけではないです。ただ、最終的に残ってくれるのは本当にテコンドーが好きな人たちなので、周囲が心配するほど、自分では気にしていないですね。 

「教えていて一番難しいのは子どもたち。特に元気すぎる子への注意の仕方は悩みます。でも、ぐんぐん上達する姿を見られるので、教えていて一番楽しいのもやっぱり子どもですね」「教えていて一番難しいのは子どもたち。特に元気すぎる子への注意の仕方は悩みます。でも、ぐんぐん上達する姿を見られるので、教えていて一番楽しいのもやっぱり子どもですね」
――とはいえ、最近はタレント活動のお誘いもあるんじゃないですか? 芸能界への興味ありません?

滝川 チャンスがあれば挑戦してみたいです。もともと大学で映像を学んでいましたし、声優に憧れていた時期もありました(笑)。表現すること自体に興味がありますから。また、自分が表に出ることでテコンドーに興味を持ってくれる人が増えたら嬉しいですし。コロナ禍で道場の数自体がかなり減ってしまったので、かつての活気を取り戻したいという思いもあります。

――幅広い活動に期待しています(笑)。あとプライベートな面も少し伺いたいのですが、最近ハマっていることはありますか?

滝川 う~ん、なんだろう。普段はアルバイトがあって忙しいし、とりたてて趣味もないんですよね。あ、最近だと『ちいかわ』かな。映画ももちろん感動しました(笑)。モモンガが好きで、あの自由気ままでちょっとひねくれた感じが可愛いなって。って、すみません。もっと女のコっぽいことを言えたらいいんでしょうけど(笑)。

「学生時代は男のコみたいな格好ばかりで、芸能関係の方にスカウトされたこともないんです。だから『美しい』と言われるのは、不思議な感覚です(笑)」「学生時代は男のコみたいな格好ばかりで、芸能関係の方にスカウトされたこともないんです。だから『美しい』と言われるのは、不思議な感覚です(笑)」
――いえいえ(笑)。最後に、今後の目標をお聞かせください。

滝川 道場主としては、ゆくゆくは健康目的で通えるフィットネスクラスやシニア向けのコース、出張レッスンなども展開してみたいですね。......あ、さっきのハマっていること、ありました! テコンドーですね(笑)。生徒たちを指導しているうちに競技への情熱が再燃して、いまはこれまでになく練習に励んでいるんです。今後、現役選手としても積極的に大会へ出場して結果を残したいですね。指導者として選手として、そして滝川聖奈個人として、どんどん挑戦を続けていきたいです。


●滝川聖奈 
2001年7月9日生まれ 福岡県出身 
〇幼少期からテコンドーを始め、学生選手権や全日本大会で優勝。日本代表として世界大会にも出場した
公式TikTok【@taekwondo_se】

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