日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが『プライベート・ケース』をレビュー!

日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが新作映画をレビューする『高橋ヨシキのニュー・シネマ・インフェルノ』。ジョディ・フォスターが全編流暢なフランス語で挑む新境地!
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『プライベート・ケース』

評点:★3.5点(5点満点)©LES FILMS VELVET -BUENOS HAIR -FRANCE 3 CINEMA©LES FILMS VELVET -BUENOS HAIR -FRANCE 3 CINEMA

性格付けが面白い「素人探偵」が挑むミステリー

まず面白いのは、パリで精神分析医として働く主人公のキャラクターだ。

というのも彼女は自分では沈着冷静で論理的な「出来る人間」だと思っているが、実際はその真逆なのだ。

そのことを彼女以外の人々、たとえば長年に渡りセッションを受けても効果が感じられない患者や、離婚した夫との間にもうけた息子、かつての恩師などは皆分かっているのだが、本人だけが頑なにその事実を受け入れることを拒んでいる。

そんな折、患者の女性が不審な死を遂げたことにショックを受けた彼女は真相を探るべく独自の調査を始める。

つまり本作は一種の「素人探偵」もので、物語の構図的にはブライアン・デ・パルマ監督や、さらに遡ってアルフレッド・ヒッチコック監督の諸作品と通じるものがある。

そういうストーリーの中で「自分だけは『出来る』と思っているのに本当は全然『出来ない』」主人公が光り輝くのはもちろんのこと、意外なサイドキックとして調査に加わる元夫のとぼけた味わいと優しさが本作をとても魅力的な作品にしている。

当代きっての性格俳優マチュー・アマルリックや、御年96歳(!)のドキュメンタリー映画の巨匠フレデリック・ワイズマンら華やかな脇役陣も良い。。

STORY:パリで精神分析医として成功を収めているアメリカ人医師のリリアン。長年診てきた患者の突然の死の知らせを受け、違和感を覚えたリリアンは、その死が単なる事故ではなく、殺人ではないかと疑い始める......

監督・脚本:レベッカ・ズロトヴスキ
出演:ジョディ・フォスターほか
上映時間:107分

全国公開中

★『高橋ヨシキのニュー・シネマ・インフェルノ』は毎週金曜日更新!★

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