あのちゃんをスカウト? 呂布カルマが語る「悪口とラップのディスり文化」

撮影/田中智久

『週刊プレイボーイ』でコラム「呂布カルマのフリースタイル人生論」を連載している呂布カルマ『週刊プレイボーイ』でコラム「呂布カルマのフリースタイル人生論」を連載している呂布カルマ
ラッパーとしてはもとより、グラビアディガー、テレビのコメンテーターなど、多岐にわたって異彩を放っている呂布(りょふ)カルマ。『週刊プレイボーイ』の連載コラム「呂布カルマのフリースタイル人生論」では『悪口とラップのディスり文化』について語った。

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★今週のひと言「芸能人と悪口とラップのディスり文化。その違いは?」

ここしばらく悪口ひとつでタレント生命すら脅かされるような事案が頻発している。

一方、われわれラッパーは「ラップって悪口大会でしょ?」などと意図的にけなす意図あってのことなのか勘違いなのか、いまだにそのようなそしりを受けることがある。 

ここで芸能人やタレントの悪口とラップ(主にMCバトルのことを指しているのだと推測)の違いをはっきりさせておこう。

まず、告発、悪口、悪口芸がごっちゃになっている。

具体的に言うと、フワちゃんのやつが悪口。

元プラス・マイナスのシャドウ岩橋さんや中山功太さんのは告発、あのちゃんのはただの個人的な好き嫌い。

そして悪口含め告発から好き嫌いまですべてを芸と呼べる次元でやっているのが、かつての有吉さんや、今で言う永野さんや粗品さんだ。

それぞれ一見すると同じような"悪口"にくくられてしまうが、それで称賛され時代を築く者、立場を失う者、差が出るのはなぜだろう。

人は皆悪口が好きだ。もちろん個人差はあるが、おおむね皆好きだ。

悪口や陰口、普段からSNSでも酒席でも、下ネタに次ぐ鉄板トピックだろう。

そのこと自体の是非を問うつもりはない。というか不可能だ。共感して一緒に笑えるものから、人ごととはいえ、いくらなんでも胸クソ悪いようなものまで、千差万別な上、受け手や関係性によってもまったく響き方が異なる。

悪口はよくない!と思考停止で言い切るのはつまらないし、「誰の悪口も言わない人」というのは褒め言葉ではない。それ自体が悪口だと理解できるだろうか?

しかし、それだけに扱いが難しいのだ。本当はみんな好きだし、悪口を言うことでスカッともする。さらにごくまれにではあるが、それを芸のレベルでやってのける超人もいる。まさに超人なのだ。

それは誰にでもできることではないのだが、凡人が勘違いして調子に乗ってついついサジ加減を誤ってしまえば、その悪口は何倍にもなって自分に返ってくることになる。

昨今の風潮や時代背景を見誤り、そのバランスを間違えたタレントたちは、その瞬間まで自分も、そして周りも彼らを超人扱いしていたはずだ。そら調子乗るて。本人も、編集によって疑似超人を生み出してる気になっていたスタッフ側も。

悪口は薬にも毒にもなる、ということだ。扱うときは気をつけて。

では、悪口大会だと思われるラップはどうか?

大会というからには、MCバトルを指しているのだろうが、実際バトル以外の楽曲の中でもふんだんに悪口の要素が含まれる。

今や日本中の共通語となった「ディスる」というのはもともとはラップの中での名指し攻撃のことだ。

曲でディスられたら曲でディスり返す。そうやって盛り上がる文化が昔からある。

というか悪口なんか序の口で、タレントなら一発アウトな乱れた性生活や、真偽こそはっきりしないが犯行予告や犯罪の自白なんかが当たり前の世界だ。

あらためて言葉にするととんでもない音楽のジャンルだが、逆に言うとそんな普通なら隠したいような後ろ暗い部分まで音楽に昇華できることこそが、ラップの魅力とも言えるのだ。

つまりわれわれラッパーにとって、悪口ひとつで大騒ぎする芸能界はあまりにもぬるいということだ。

あのちゃん、ラップやろうよ。

★『呂布カルマのフリースタイル人生論』は毎週木曜日更新!★

  • 呂布カルマ

    呂布カルマ

    Ryoff Karma

    1983年1月7日生まれ、兵庫県出身。名古屋市在住。JET CITY PEOPLE代表。ラッパーとして活躍する一方、グラビアディガー、コメンテーターとしても異彩を放つ。 
    公式X(旧Twitter)【@Yakamashiwa

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