
坂本慎太郎
さかもと・しんたろう
坂本慎太郎の記事一覧
こころトレード研究所所長。ハンドルネームは「Bコミ」。日系の証券会社でディーラー、大手生命保険会社で株式、債券のファンドマネジャー、株式のストラテジストを7年間経験。ラジオNIKKEIや日経CNBCなどの投資番組へのレギュラー出演多数。著書に『プロ投資家が教える副収入1000万円の最短コース』(BEST TIMES books)など
公式X【@bucomi】
2005年に前身会社が創業され、13年に設立。19年に上場。スマホを使ったPOSレジシステムを開発、提供する。本社は大阪にある
『週刊プレイボーイ』で連載中の「坂本慎太郎の街歩き投資ラボ」。株式評論家の坂本慎太郎とともに街を歩き、投資先選びのヒントを探してみよう。金のなる木はあなたのすぐ近くに生えている!
高市首相が公約に掲げた「食品消費減税」は、レジシステムの改修がボトルネックとなっている。これ、システム会社にとっては商機になるのでは!?
助手 今日は投資のヒントを探して商店街を歩いています。あの八百屋、懐かしい雰囲気ですね。店先にはトマトやナス、キュウリが山積み。値札は手書きで、奥では店主さんが袋詰めしていて。食料品の消費減税が決まったら、こういうお店のレジってすぐ直せるんですか? レジ設定が大変だから減税は現実的じゃない、なんて話もありますよね。
坂本 一律に税率を下げるだけならまだ簡単だけど、食料品だけ下げるとなると、商品ごとに「減税の対象かどうか」を見直す必要があります。例えば野菜は対象でも日用品の扱いは別、だとか。会計処理やインボイスまで絡むと、「税率をポチッと変えれば終わり」とは言い切れません。ただ私は、消費減税自体はなんらかの形で実行されるとみています。公約にした以上、「できませんでした」では政権が持たない。だから実務の難しさはあっても、政治的には進めざるをえないと思います。
助手 なるほど。とはいえ、古いレジだと設定を変えづらいわけですよね? となると、この機会にレジを新しくしようという店が増えて、レジの会社が儲かったりして。
坂本 それはあるかもしれない。古いレジから乗り換えるなら、中小店が選びやすいのはクラウドPOSレジだろうね。「スマレジ」とか。ほら、この店もタブレットで会計しているでしょ。スマレジはタブレットをレジとして使えて、しかも決済や勤怠管理のシステムも導入後からも足せる。だから小さなお店向きなんです。
助手 クラウドPOSレジって?
坂本 POSは、何がいくら売れたかを記録する仕組みです。昔ながらのレジは会計だけできますが、売り上げや在庫を後から管理するには使いにくい。ネットに接続されるクラウドPOSレジなら、売り上げデータをネット上で管理でき、税率や商品情報も変更しやすいんです。
助手 でも、小さな八百屋がそんな高機能なレジを入れられるんですか? 経済的な負担が重そうです。
坂本 そこがスマレジの強みで、基本のレジ機能は無料プランから使えるんです。まず会計と売り上げ管理を始め、必要になったら在庫管理、決済、勤怠管理を月額課金で足せる。しかもクラウドなので後から追加しやすい。小さな店には、必要なものだけ足せる小回りの良さが響くわけ。
助手 中小のお店で勤怠管理の需要ってあります? しかもレジでやる意味がよくわからないです。
坂本 働き方改革で有給休暇取得や残業管理も重くなったからね。何よりレジと勤怠がつながれば、売れる時間帯に人を増やすなど、店の運営に使えます。それに専用ソフトを別に導入するより、いつもの管理画面で済むのがラクっていうのも大きい。
助手 今どきのレジって、単にお金を計算するだけじゃなくて、経営に必要なソフトを買ってもらうための入り口になってるんですね。
坂本 そのとおり。スマレジは店舗経営に必要ないろんな周辺サービスを提供しながら毎月利用料をもらう仕組みで、契約が続けば売り上げが積み上がります。しかも解約率が低いので、その積み上がりが崩れにくい。2026年4月期のARR、つまり今の月額契約が1年続いた場合の売り上げ規模は110億円超で、前期から約3割伸びました。
助手 伸びてますね! 良さそう。
坂本 PERは20倍で激安じゃないけど、利益成長が続くなら許容できます。配当も出し始めたし、長期で持つのがいいと思うよ。
今週の実験結果
POSレジを、課金を積み上げる起点にしている。ウマいビジネスです!