インディーズシーンの実力者が自由に楽しいロックを届ける! 話題のバンド・Massage Attack(マッサージアタック)「MVが25万回再生して親が優しくなった(笑)。でも俺たちの本領発揮はこれから!」

取材・文/とり 撮影/稲垣謙一


昨年(2025年)10月、YouTubeに投稿された1stシングル「冬のさかみち」のMVが1週間で10万回再生(2026年7月現在で25万回再生)を突破し話題に! 結成3年目にして、とてつもないスピードでバンドシーンを騒がす4人組ロックンロールバンド・Massage Attack(マッサージアタック)が週プレNEWSに初登場!

2024年3月、Yamamo(Gt/Vo)、Paono(Pf/Vo)、Oi!(Dr/Cho)で山梨県のアートセンター・6okken(ロッケン)で開催された芸術祭「ダイロッカン」出演をきっかけに、同年7月、Yujiro(B, Vo)を加え下北沢のライブハウス・BASEMENTBAR(ベースメントバー)で初ワンマンを実施。翌年(2025年)には10月に前述した1stシングル「冬のさかみち」に続き、11月に2ndシングル「フリーターの恋」、12月には1stアルバム「1,000,000,000 Attack」を立て続けに配信リリースした(今年2月には「冬のさかみち」、6月には「1,000,000,000 Attack」がそれぞれEP、LPとしても発売)! 

Yamamo(Gt/Vo)、は錯乱前戦のヤマモトユウキ(Vo)として、Paono(Pf/Vo)はカブトムシの大野志門(Pf/Vo)として、Oi!(Dr/Cho)はTHE TAROS、はにかんで春、一生懸命機械の大井雄太(Dr)として、それぞれ別バンドで活動しているほか、Yujiro(B, Vo)は宅録アーティスト・Yujiro Ozakiとしてソロ活動を並行中。豊富なバンド経験と楽曲制作者がボーカルを務める自由度の高さによる、幅広い音楽性も彼らの魅力だ。

今回のインタビューでは、「冬のさかみち」のMVが注目された裏側から、才能豊かな彼らが楽器を始めたきっかけまで、人となりをたっぷり聞いた。
左からPaono(Pf/Vo)、Yujiro(B, Vo)、Oi!(Dr/Cho)、Yamamo(Gt/Vo)左からPaono(Pf/Vo)、Yujiro(B, Vo)、Oi!(Dr/Cho)、Yamamo(Gt/Vo)

【結成のきっかけは急遽決まったワンマンライブ】

Paono 実は僕、週プレさんの読者で。グラビアはもちろん、セクシー女優さんの情報とか、いつもチェックさせてもらってます(笑)。

――おぉ~、ありがとうございます! 

Paono バックナンバーも数冊持っていて。昔、神保町の古本屋で自分が生まれたときの週プレさんを買いました。加藤あいさんが表紙で、そのまま当時の加藤さんの写真集も買っちゃって......。

――すごい! グラビアがお好きなんでしょうか?

Paono 90年代の鬼畜系カルチャーに興味を持った時期があって。当時の『クイック・ジャパン(Quick Japan)』とか、少し遡って高杉弾が編集長を務めた自販機本『Jam』や『HEAVEN』とか。そういうのに魅せられていたんですね。それで神保町によく当時の雑誌を買いに行ってて、その流れで週プレさんも手に取るようになったんです。グラビアでいうと『月刊シリーズ』も好きです。奥貫薫さんの写真集がめっちゃいい!

Yujiro ホント好きだね(笑)。

Paono いや、マジでいいから!

Oi!  僕らも、いつもPaonoくんちで読ませてもらってます(笑)。

――いやー、ありがたいです! ちなみにPaonoさんはMassage Attackのリーダー的な役割なんでしょうか。取材までのやり取りをさせていただいたり、こうしてトークを引っ張ってくださったり。しっかりしている印象を受けるのですが。

Paono 本名が大野なので嵐だったらリーダーでしたけど、Massage Attackの"大野"はリーダーではないです。ってか、特に決めてないです。でも、なんとなく連絡担当&事務担当(お財布係)的な役割になっていますね。バンド連中にしては珍しく、僕は比較的そういうのが苦手ではないので。ジム・パオノとして覚えてください(笑)。


――それでは改めてよろしくお願いします(笑)。昨年10月、1stシングル「冬のさかみち」のMVが公開1週間で10万回再生され話題になりました。いったい何がきっかけで、いきなり動画が回ったんでしょう?

Paono 自分たちでもよく分かっていないのですが、公開後わりと早いタイミングで、ラッパー界隈の方からコメントが来て。YouTubeのアルゴリズム的なやつが働いてなのか、いわゆるバンド界隈ではないところで再生され始めたのが大きかったのかもしれないですね。とはいえ時間もお金もない中で作ったMVだったので、ここまでの再生数は全くの予想外でした。自分たちの楽しい姿をたくさんの方に楽しんでもらえたのは、素直にうれしかったですけど。曲を作ったYamamoはどう?

Yamamo 曲自体は何年も前からあったわけじゃない。前にPaonoと組んでたバンド・ミシンズでもやっていたし、MVを出す前からライブハウスでは何度も歌ってた。たくさんの人に聴いてもらえるのはもちろんうれしいけど、たった一本の動画でここまで広がるんだって......。どう受け止めていいか分からない気持ちがあるのも、正直なところだよね。

Yujiro 分かる。あのMVが出てから父親が優しくなったんだよ。「最近、いい感じらしいね。頑張ってね」って。

Paono 俺の親父もだよ。初めて俺がやる音楽のファンになってくれた。

Yamamo 有無を言わさない数字の暴力だよね(笑)。

――1ヶ月後には2ndシングル「フリーターの恋」のMVが公開。Yamamoさんに代わってYujiroさんがボーカルの楽曲ということもあり、いい意味で期待を裏切られた方も多かったと思います。

Paono 初めからYamamoとYujiroの曲を一曲ずつ出すことは決めていたんです。ただ、「冬のさかみち」の反響が大きかった分、「フリーターの恋」を出すときはドキドキしましたね。

Yujiro 「冬のさかみち」はストレートなロックだけど「フリーターの恋」はもう少しポップな曲だから、ロック好きな人たちに「なんだこいつ!」「下手くそ!」と言われると思っていました(笑)。でも逆にMassage Attackとしての幅の広さを見せられたみたいでよかったです。

――実際、音楽性の豊かさもMassage Attackの魅力ですよね。そもそも皆さんは、どういう関係の4人なんですか? それぞれ別のバンド(ソロ)でも活動をされていますよね。実力者揃いで余裕も感じるというか。集まると自然と会話が止まらないし、とにかく楽しそうな印象を受けるんですよね。

Paono アハハ、ありがとうございます。昨年、Yujiroのソロとしてのレコ発ライブがあったんですけど、バックバンドとして呼べるのが僕らしかいなくて、結果的にMassage Attackになったんですよ。そうやってフラットに色んな形で色んな場所に参加できるのが面白いと思っていて。60、70年代のバンドでよくあるじゃないですか。この人、このバンドもやってたの!? みたいな。

Oi! 細野(晴臣)さんとか?

Paono そうそう! 細野さんに比べたら全然狭いけど(笑)。楽しさや自由さを第一に活動しているのは間違いないと思います。で、4人の関係性は......何て言ったらいいのかな?

Yamamo 俺とPaonoは共通の友達がいたんだよね。高校の同級生だっけ?

Paono そう。高校3年間同じクラスだったヤツがいて、そいつが大学でYamamoと仲良くなって。僕とYamamoは同学年で今年27歳になる代なんですけど、学校は一緒になったことがないんです。学生時代はずっと友達の友達という感じで、ちゃんと仲良くなったのはここ3年くらい。卒業後はミシンズってバンドで一緒になったり、王子探偵団というユニットでラジオをやったり。何だかんだでずっと仲良いですね。

Yamamo Yujiroは学年で言うと俺らの2個下だよね。あるとき友達から「弟の同級生が最近アルバムを出したんだけど、すごくいいよ」って、Yujiroのことを教えてもらったのが出会いのきっかけ。当時サブスクに一枚だけ出ていた『SHOW!!』ってアルバムを聴いたら本当によくて。インスタグラムのDMで感想を伝えたのをきっかけに、交流するようになった記憶があります。

Oi! 僕はリーさんたちの3個下で......

Paono あ、リーっていうのはYamamoのことです。ブルース・リーに似てるっていうので、友達にあだ名をつけられたらしいです(笑)。

Oi! 大学に入ってすぐの頃、結成したてのバンドでライブに出たとき、現場でDJをしていたのがリーさんだったんです。僕の好きな曲ばかりかけてたから、ライブが終わったあとに声をかけて。その後も何度かライブでリーさんのDJを見る機会があり、自然と仲良くなっていきました。

Paono って考えると、わりとYamamoを中心に出会った4人ってことになるのかな。まぁ、近からず遠からずの距離感で同じ界隈にいたって感じだよね。

Yamamo(Gt/Vo)Yamamo(Gt/Vo)
Oi! 僕はリーさんからYujiroのアルバムを教えてもらって聴いてたから、Massage Attackになるまでは本当にただのいちリスナーだったよ。

Yujiro そういえばOi!くんとの出会いはあまり覚えてないな(笑)。

Paono 俺は市ヶ谷の釣り堀だよね。駅前にあるフィッシュセンター。Yamamoが友達と釣りしてると言うので遊びに行ったら、そこにOi!がいたんです。すぐに意気投合して。

Yamamo ちょうどその頃、山梨の芸術祭「ダイロッカン」から出演オファーをもらっていて。本当はPaonoと一緒にミシンズで出るつもりだったんですけど、バンドが解散して出られなくなったんです。穴を空けるのはよくないなと、急遽、二人を誘って結成したのがMassage Attackの始まりでした。とりあえずの3人バンドって感じだったから、こんなふうに活動が続くとは思ってなかったけど。

Paono  市ヶ谷で会ったのが2024年2月で、山梨が3月だよね。そのあと4月に新大久保のライブハウス「ひかりのうま」でYamamoとの二人ユニット・王子探偵団主催でイベントをやったとき、ゲストにYujiroが来てくれて。

Oi! 僕もイベントには参加してないけど、お客さんとして現場にいた。

Paono さらにその翌月の5月、下北沢のライブハウス・ベースメントバーのオーナーさんに「大野くんのバンドでワンマンやってよ! もうスケジュール押さえたから」と言われるがまま、7月にMassage Attackの初ワンマンが急遽決まったんです。そこで本格的にYujioも加わって、バンドが動き出しました。意外にもYujioはMassage Attackが初めてのバンドなんだよね。

Yujiro そうだね。枠が空いてたのでベースを担当することになったけど、本来ベーシストってわけではなくて。宅録をするにあたり楽器は一通り触っていたし、ベースも持っていたから、Massage Attackではベースをやってるってだけです。たまにスタジオで楽器を入れ替えて遊んだりもするけど、それも楽しいよね。
Yujiro(B, Vo)Yujiro(B, Vo)

【クラシックピアノに宅録、楽器への目覚め】

――ちなみに、皆さんが最初に楽器に触れたのは、いつ何がきっかけだったんですか?

Paono その質問、面白いですね。僕らもお互いに話したことない気がする。

Yamamo 僕は中学生のとき、クイーンやザ・クラッシュが好きでよく聴いていて。ロックを聴くと、やっぱりギターをやってみたくなるじゃないですか。お父さんに軽い気持ちで伝えてみたら、「まずはCから練習しろ」って、持ってたフォークギターを貸してくれたんです。それが最初。全然、弾けるようにならなかったんですけどね。あるとき弦に指を引っ掛けて持ち上げたら、パチンって弦が切れて、「やべ! 壊しちゃった!」って(笑)。そのまま、こっそり押入れの奥に隠しました。

Paono って、ギター始めてねぇじゃん!

Yamamo 始めようとして諦めた話をしちゃった(笑)。あと布袋(寅泰)が表紙の『大人の科学マガジン』(学研)の付録に、組み立て式の4弦のミニエレキが付いていて。当時、中学3年生で受験期だったんですけど、小さいギターだから勉強の合間にサクッと弾けるなと、こっそり作って遊んでいました。何か違う気がして、すぐに辞めちゃったんだけど。そんな感じで、少しずつギターに触れていきましたね。

Oi!  僕は最初からドラムでした。中学生の頃、お兄ちゃんのウォークマンに入ってたアークティック・モンキーズを聴いて、ドラムがカッコいいと思って。高校に入ったら軽音部でドラムをやろうと決めて、中学生の間はYouTubeを見ながら太ももを叩いて8ビートの練習をしていました。ギターも練習したことあるけど、ずっとドラムですね。

Oi!(Dr/Cho)Oi!(Dr/Cho)
Paono 僕は6歳からピアノを習っていました。もともとヤマハの幼児教育コースに通わされていて、そこで音楽を楽しいと思ったのか、ピアノの習い事は自分で「やりたい」と言い始めたらしいです。まぁ、ヤマハに通わせている時点で親もやらせる気満々だったと思うんだけど(笑)。中学生の頃にはクラシック音楽で大学に行くと決めて、実際に東京藝術大学の音楽科に進学。大学院も出て、今はバンド活動の傍ら、ピアノ教室の先生として子どもたちに教えてもいます。こう見えて、ずーっとピアノなんですよ。普通にクラシックも好きで。学生時代は友達とワイワイやるバンド活動が息抜きになっていましたね。

――以前、ライブの繋ぎでショパンを演奏されていましたよね。突然のクラシックに会場が笑いに包まれていました。

Paono あー、やりましたね。あれ、何の繋ぎだったっけ。

Yamamo 舞台裏に次の演奏で使うカポを忘れたんだよ。Yujiroが持ってきてくれたやつだったから、二人で一緒に取りに行ったんだよね。

Paono 連れションじゃないんだから、二人で行かなくても(笑)。

Yujiro あのときは完全にショパンに助けられたね(笑)。

Paono(Pf/Vo)Paono(Pf/Vo)
――YujiroさんはソロでMTR(マルチトラック・レコーダー)を使った宅録をされていますが、楽器の入り口は?

Yujiro 厳密にはチューバです。小学生のとき金管バンドに入っていて(笑)。初めてギターに触れたのは小学6年生の頃、兄が祖父からもらったギターがあったので、一緒に置いてあった教本を見ながら練習したのが最初だったかな。ただ中学高校は剣道部に所属していて、めちゃくちゃ忙しかったんですよ。特に高校時代は朝4時起きで夜8時半に帰宅する毎日。楽器を触る余裕はなかったです。余談ですが、こんなに忙しいのは部活だけで十分だと、「将来は絶対に就職しないぞ」と決めたのもこの頃でしたね。

Yujiroさん作詞曲「フリーターの恋」には「仕事はしたくない いつまでも」という歌詞が登場する

Yamamo 何を決めてんだよ(笑)。

Oi! サラリーマンのほうがもう少し時間に余裕ありそうだけどね(笑)。

Yujiro 一応、剣道では東京都のベスト8に団体で選ばれたりもしてます。で、音楽はずっとやりたかったことなので、部活引退後すぐに曲作りを始めました。宅録に興味を持ったのは、ダニエル・ジョンストンの影響。ベタだけど、カート・コバーンがダニエル・ジョンストンのアルバム『Hi, How Are You?』のジャケットの絵が描かれたTシャツを着ているのを見て、何だこれは? と思って。調べたらドキュメンタリー映画があったので、TSUTAYAに借りに行く道中、予習がてら初めてアルバムを聴いたらめちゃくちゃ感動して。特に「Walking the Cow」という曲で、思わず泣いちゃったんですよ。これだ! と思いましたね。


――聞けば聞くほど皆さん多彩ですよね。今後のMassage Attackの展開が楽しみです。それぞれ他のバンド(ソロ)もあると思いますが、皆さんの中で棲み分けというか、Massage Attackらしさみたいなものはどう捉えていらっしゃいますか?

Paono 実は、Massage Attack用に書き下ろした曲ってまだひとつも発表していないんですよね。1stアルバムも、ずっとライブでやってた曲を一発録りでレコーディングするというシンプルな企画で元々持ってた曲を持ち寄って作りましたし、僕らとしてもMassage Attackらしさが何なのかまだ分かっていないのが正直なところです。

Yamamo だからこそ、今後はMassage Attackのための曲をどんどん書いていきたいと思っていて。そうなったとき今までのイメージと全く違うバンドになるかもしれないし、もっと面白くなっていく予感がしていますね。本領発揮はこれから。いい意味で期待を裏切り続けられたらいいなと思います。


●Massage Attack(マッサージアタック) 
2024年結成。メンバーはYamamo(Gt/Vo)Yujiro(B, Vo)、Paono(Pf/Vo)、Oi!(Dr/Cho)の4名。一部店舗限定で発売された1stアルバム「1,000,000,000 Attack」がボーナストラック追加で全国流通決定! 詳細やライブ情報はSNSをチェック!
公式X【@MassageAttack】 
公式Instagram【@massageattack】 
公式YouTube【@MassageAttack】 

Yamamo公式X【@_R0BST3R_】 
Yamamo公式Instagram【@xo_ninzin】 
Yujiro公式X【@Yujiroozaki】 
Yujiro公式Instagram【@yujiroozaki】 
Paono公式X【@ShimonThe】 
Paono公式Instagram【@buzz_msm】 
Oi!公式Instagram【@ooooi_2140】

[Live Information]
2026.10.3 (SAT.) Massage Attack × フー・ドゥ・ユー・ラブ
at 新宿red cloth
OPEN 18:30 / START 19:00
ADV \3,000/ STUDENT \2,000 / DOOR \3,500 (+1 drink)

Ticket
https://tiget.net/events/503171

[CD Information]
Massage Attack 1st Album "1,000,000,000 Attack" 
2026.10.7 発売 

disk union
https://diskunion.net/jp/ct/detail/1009274564

Tower Records
https://tower.jp/item/8130403

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