「普通に考えれば浦和が有利。僕もそう思う。ただ、ここ2、3年の対戦成績はほぼ互角。決勝にふさわしい、スリルのある試合を期待したい」 「普通に考えれば浦和が有利。僕もそう思う。ただ、ここ2、3年の対戦成績はほぼ互角。決勝にふさわしい、スリルのある試合を期待したい」

初タイトル獲得を狙う福岡と3度目の優勝を狙う浦和、事前の世間の注目度はいまいちだけど、僕は見どころの多い対戦だと思っている。

11月4日にルヴァン杯決勝(国立)が行なわれる。昨季の天皇杯でJ2の甲府が優勝したように、近年のカップ戦では番狂わせがよく起こる。特にルヴァン杯に関して言えば、準決勝まではいまいち盛り上がりに欠け、また、優勝チームにAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権などのご褒美がないこともあってか、各チームの本気度にバラつきがある。

実際、今季のJリーグで首位を走る神戸は、グループステージ最下位で姿を消した。ちょっと寂しいし、長らく冠スポンサーを続けているヤマザキビスケットに申し訳ない。

ただ、タイトルはタイトルだからね。決勝は熱い試合が期待できる。

福岡にとってはクラブ史上初めての大舞台。福岡は野球人気の高い土地柄だけど、ソフトバンクが優勝できなかった今年は"にわか"ファンを獲得する絶好のチャンスだ。

浦和にしても、ACLで優勝しておきながら国内で無冠に終わるわけにはいかない。また、今季はサポーターの暴力問題でいろいろなものを失ったけど、このタイトルを獲得することによって、少しでも慰めになればという気持ちもあるだろう。

今季、リーグで中位につける福岡は天皇杯でも準決勝に進んだように、しっかりとした守備をベースに安定感のあるサッカーを続けている。攻撃面ではトップの山岸や右サイドの紺野といった日本人選手がよく頑張っていて、外国人選手も自分の役割を果たしている。GKの村上も好プレーを見せている。"スゴい選手"はいなくても、まとまりがある。好感の持てるチームだ。

J2 時代から4年間かけて地道にチームを作り上げてきた長谷部監督の手腕はもっと評価されていい。

一方の浦和も守りをベースにしたチーム。ショルツとホイブラーテンのセンターバックコンビは強力で、右サイドに元日本代表の酒井、ボランチに日本代表の伊藤がいる。

そして、GK西川だよ。福岡の長谷部監督同様、彼ももっと評価されていい。ACL決勝でも素晴らしいプレーを見せていたけど、ここ数年はずっと好調でチームを助けている。10月の日本代表のチュニジア戦で先発した鈴木(シント=トロイデン)も、結局、西川からポジションを奪えなかったわけだからね。

そんな両チームを比較すれば、外国人選手を含めた選手のキャスティング、大舞台の経験で浦和が福岡を上回る。そして東京で試合をやるので、サポーターの人数も浦和が圧倒する。正直、浦和にとってはホームの埼玉スタジアムでやるのとそんなに変わらないと思う。

だから普通に考えれば、浦和が有利。僕もそう思っている。

とはいえ、福岡にもチャンスはある。実際、ここ23年の対戦成績は互角。福岡の選手たちに浦和への苦手意識はないはず。

一発勝負の決勝はお互い慎重になり、重たい試合展開になることが多い。守備が売りの両チームの対戦ならなおさらだ。好不調の波が大きい浦和の攻撃陣の出来、そしてセットプレーがカギを握るだろう。

決勝にふさわしい、スリルのある試合を期待したいね。

★『セルジオ越後の一蹴両断!』は毎週木曜日更新!★