日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが『KEEPER/キーパー』をレビュー!

日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが新作映画をレビューする『高橋ヨシキのニュー・シネマ・インフェルノ』。恋人に誘われ、山荘を訪れた女性に迫る極限恐怖!
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『KEEPER/キーパー』

評点:★3.5点(5点満点)© 2025 SHADOWLESS HORSE PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED.© 2025 SHADOWLESS HORSE PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED.

鬱蒼とした森に宿る本物の怪異

悪魔でも死霊でも魔女でも良いが、そういう超自然的な存在は森との結びつきが深い。

というのも歴史を通じて、人間の世界、すなわち村や集落といったものは、鬱蒼と広がる巨大な森に囲まれ、分断されてきたからだ。

森はいつだって「すぐそこにある異界」なのである。

その意味において『死霊のはらわた』(1981年)と『ガーディアン/森は泣いている』(1990年)と『ウィッチ』(2015年)と本作は同じ地平にある。

主人公リズは、リッチな恋人(職業は医者)に誘われて森に囲まれた山荘にやってくる。だが何かがおかしい。

「管理人」が用意してくれたというケーキには何らかの幻覚作用があるようだし、森の木々の間や山荘のそこかしこに何かが蠢いている気配がする。

さらに過去のさまざまな時代の女性が悲鳴をあげるビジョンがリズを襲う。

雰囲気的なものかと思われた不気味さが徐々にレベルアップして、最終的に本物の怪異が提示されるところに本作の美点はある。

ひとつひとつの怪異の理屈は分からずとも、総体として「どういう理由で、何が起こっていたのか」は最終的にすべて明かされる。

そこに浮かび上がるのは現実の歴史とも交錯する性差別と搾取の物語なのだ。

STORY:とある週末、都会暮らしのアーティスト、リズが、恋人のマルコムから交際1周年の記念旅行に誘われる。ところが鬱蒼とした森に囲まれた山荘に到着後間もなく、リズは奇妙な幻覚にさいなまれることに......

監督・脚本:オズグッド・パーキンス
出演:タチアナ・マズラニーほか
上映時間:99分

全国公開中

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