日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが『シラート』をレビュー!

日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが新作映画をレビューする『高橋ヨシキのニュー・シネマ・インフェルノ』。『マッドマックス』超えの衝撃体験!?
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『シラート』

評点:★4点(5点満点)© 2025 LOS DESERTORES FILMS, A.I.E., TELEFÓNICA AUDIOVISUAL DIGITAL,  S.L.U.,FILMES DA ERMIDA, S.L., EL DESEO DA, S.L.U., URI FILMS, S.L.,4A4 PRODUCTIONS© 2025 LOS DESERTORES FILMS, A.I.E., TELEFÓNICA AUDIOVISUAL DIGITAL, S.L.U.,FILMES DA ERMIDA, S.L., EL DESEO DA, S.L.U., URI FILMS, S.L.,4A4 PRODUCTIONS

人間はどこでも「生」に意味を見いだす

カンディング・レイによるミニマルで脳髄に突き刺さるエレクトリック・ミュージックが素晴らしいので、できれば映画館に音楽ライブ用の巨大なPAシステムを追加で設置してもらいたいくらいである。

あるいは映画同様に、砂漠の真ん中にPAシステムを設えて地平線を揺るがす大爆音を響き渡らせても良い。モロッコの砂漠のレイブ会場に、似つかわしくないおじさんと少年がやってくる。

行方不明になった娘を捜しているという。

手がかりはなかなか見つからず、おじさんと息子はレイバーに同行してさらなる奥地を目指す。

「次のレイブ」が待っているというのだ。不吉な予兆はそこかしこにある。

都市部では何かしらの世界的な戦争が進行中のようだし、最初のレイブは突入してきた軍隊によって解散させられる。

砂漠の外で一体何が起きているのか? 果たして砂漠の「外」にまだ世界は残っているのか? 広大な砂漠の景観は抽象的で美しいが、その抽象性のなかに人々が消え失せていくようで物哀しくもある。

それは「終わりのとき」を前に呆然と佇む人間の「生」の哀しさである。

だが「最期のとき」であろうがそうでなかろうが、そこに意味を見いだせるのは人間だけなのである。

STORY:レイブパーティに参加したまま失踪した娘を捜すため、⽗ルイスと息⼦エステバンは、モロッコの⼭岳地帯から砂漠の奥深くへと⾞を⾛らせる。やがて彼らは現実と幻覚が混濁するような野外レイブ会場にたどり着く......

監督・脚本:オリベル・ラシェ
出演:セルジ・ロペスほか
上映時間:115分

全国公開中

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