日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが『オデュッセイア』をレビュー!

日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが新作映画をレビューする『高橋ヨシキのニュー・シネマ・インフェルノ』。映画界の革命児クリストファー・ノーラン監督の最新作!
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『オデュッセイア』

評点:★4点(5点満点)© 2026 UNIVERSAL STUDIOS© 2026 UNIVERSAL STUDIOS

ノーラン監督の「リアリズム」が面白い

クリストファー・ノーラン監督は、時系列をさまざまに入れ替えたり、また時系列ごとに時間の進み方を変えたりするのが好きな監督で、そんな彼がホメーロスの叙事詩『オデュッセイア』を映画化したいと考えるのは非常によく分かる。

『オデュッセイア』はもともと物語が入れ子構造になっており、かつ時系列もバラバラだからで、本作はその構造をうまく映画の形に落とし込んだといえる。

ノーラン監督は現代的な「リアリズム」にこだわる監督で、だから本作においてはサイクロプスや巨人族、多頭の怪物スキュラ、人間が魔法でブタに変身させられるさまといったファンタジックな要素について、それが彼一流の「リアリズム」でどのように表現されているのかが見どころだし楽しみでもある。

またこれも「リアリズム」の問題だが、本作にはオリュンポスの神々がほとんど登場しないため、物語がどこまでも表面的な部分にとどまっているのも21世紀の娯楽映画として正しい。

我々は古代ギリシャ人のように神々を身近に感じていないし、神々との関係性で物事を考えるわけではないからだ。

あまりにオールスター・キャストのため、ほとんど「かくし芸大会」に見えてしまうのは御愛嬌。

STORY:ロイア戦争を終えた王オデュッセウスは、故郷への帰還を目指すが、神々の怒りを買った彼の前に幾多の試練が立ちはだかる。一方、王が不在の故郷では、王妃に求婚者の影が忍び寄り、息子も窮地に追い込まれていた

監督・脚本:クリストファー・ノーラン
出演:マット・デイモンほか
上映時間:172分

全国公開中

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