盲目の芸人・濱田祐太郎がフライングディスクに挑戦!「取ってきてくれる後輩があまりに犬すぎて......」

撮影/梅田幸太

盲目のお笑い芸人・濱田祐太郎さん盲目のお笑い芸人・濱田祐太郎さん

R-1ぐらんぷり』第16代王者にして、盲目のピン芸人・濱田祐太郎のコラムが週刊プレイボーイで好評連載中! その名も「盲目のお笑い芸人・濱田祐太郎の『死角からの一撃』」

第28回は、フライングディスクに挑戦したときの話。

* * *

皆さんは「フライングディスク」というスポーツをやったことはありますか? フリスビーと言ったほうが伝わるかもしれませんね。

僕は以前、テレビ番組のロケで一度だけ挑戦したことがあるんですけど、そのときはもう、てんやわんやでしたよ。

僕が挑戦したのは、円盤状のディスクを数m先にある輪っかの的に向かって投げる、というもの。

ディスクが輪っかの中を通過すれば1ポイントで、対戦相手と5回ずつ投げて、ポイントが多いほうの勝ち、というルールでやりました。

的のイメージとしては、円形の羽根のない扇風機みたいな感じでしょうか。それを、目の見えない僕がやるって、けっこうなチャレンジだと思います。

当然、僕には的がどこにあるか見えません。なので、的の後ろに人が立って「こっちです!」と声を出してもらい、その声を頼りにディスクを投げます。

一応、的の設定を変えれば、「そのディスク、ワシの乳輪より小さいのお!」と叫ぶおばあさんの音声も流せるらしいんですけど、気が散るのでやめておきました。

フライングディスクをやるのは生まれて初めてだったので、男性の指導員の方にアドバイスをもらいながら挑戦しました。

さらに、ひとりでやるのは大変だろうということで、「ファンファーレと熱狂」のこうちゃんという後輩にもサポートしてもらいました。

このこうちゃんが、またアツいやつなんです。練習を始めた瞬間から、「濱田さん、もっと腕を振りましょう!」とかガンガン言ってくるんですよ。

僕は「あ、こうちゃんはフライングディスクをやったことがあるのかな」と思って「フライングディスク、どのくらいやってたん?」って聞いたら、「初めてです」と。いや、雰囲気でアドバイスしてくるなよ、と思いました。

しかも、こうちゃんはずっと絶叫マシンに乗っているのかっていうくらい声がデカい。そう、アツいやつは常に声がデカいんです。ただ、そんなこうちゃんのアドバイスどおりにやってみたら、けっこう的の近くにきれいに飛んでいったんですよ。

「これは指導員の人に本格的なアドバイスをもらえば楽勝だな」と思いました。ところが、その後、指導員の方に教えてもらって投げてみたら、こうちゃんのときより全然、的から遠い所に飛んでいったんです。「なんでやねん」って思いました。

そうしたら、この指導員の方も面白い人で、「さっきよりフォームはいいんですけどね......。もしかしたら、的を置いている場所がズレているのかも?」と的のせいにするんですよ。

結局、対決は僕が1ポイント、対戦相手が2ポイントで負けてしまいました。ただ、相手が普通に目が見えている人だったことを考えると、大健闘だったんじゃないでしょうか。

でも、もう一回やりたいかと言われたら、もう十分かなあ。というのも、的から外れて遠くへ飛んでいったディスクを、こうちゃんが毎回走って取りに行ってくれるんですが、その感じがあまりにも犬すぎたんです。

飼い主と飼い犬が原っぱでフリスビーをしているんだったら、そういう光景もほほ笑ましいと思うんですけどね。

でも、後輩の男芸人が、先輩の男芸人の投げたディスクを全力で走って取りに行くのは「もう犬やん」って思ってしまって。申し訳なくなってしまったので、フライングディスクはしばらくいいかなって思っています。

 ●濱田祐太郎(はまだ・ゆうたろう) 
1989年生まれ、兵庫県神戸市出身。2013年より芸人として活動を開始し、『R-1ぐらんぷり2018』(フジテレビ)で優勝。関西の劇場を中心に舞台に立つほか、テレビやラジオなどでも活躍。公式X【@7LnFxg25Wdnv8K5

★盲目のお笑い芸人・濱田祐太郎の「死角からの一撃」は毎週水曜日更新

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