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小田原ドラゴン(おだわら・どらごん) 1970年生まれ、兵庫県出身。『僕はスノーボードに行きたいのか?』でヤンマガ月間新人漫画賞奨励賞を受賞。『コギャル寿司』で第47回文藝春秋漫画賞受賞。代表作に『おやすみなさい。』『チェリーナイツ』『ぼくと三本足のちょんぴー』『今夜は車内でおやすみなさい。』など。週プレNEWSオリジナル漫画『堀田エボリューション』のデジタルコミック第1~2巻発売中
2024年9月、集英社「週プレNEWS」で連載が始まった小田原ドラゴンの新作漫画『堀田エボリューション』。フィクション作品としては実に9年ぶりとなる待望の新作です。では、この奇才・小田原ドラゴンは、どのような歩みを経て『堀田エボリューション』にたどり着いたのか――。その創作の舞台裏をじっくり紐解いていきます。
連載第40回は、北海道暮らしについて語ります。
* * *
今、北海道にいます。
僕は昔から北海道が好きなんですよね。いつか住んでみたいと、ずっと思っていました。
兵庫県から東京に出てきて、気づけばもう何十年。東京での暮らしが当たり前になるにつれて、「北海道に住みたい」という思いも、いつの間にか心の隅へ追いやられ......。
そんな僕の背中を押したのが、ここ数年の殺人的な猛暑です。
もともと僕は暑さが大の苦手。最近の東京の夏は、「暑い」で済むレベルじゃないんですよね。もう我慢の限界を完全に超えたというか......。
「だったら、一度環境を変えてみよう」
僕の仕事は場所に縛られないので、それなら夏だけ北海道で暮らすのもアリだな、と。
もちろん、東京の自宅はそのままです。
ま、暮らす場所が変われば、見える景色も変わる。それだけで描けるものも少しは変わる気がします。
小田原先生が北海道・苫小牧で借りた新居は、家賃5万円でペット可、しかも駐車場付き。ちなみに東京・江古田に住んでいた頃は、駐車場代だけで月3万1500円だったという
僕は結局、自分が経験したことや見聞きしたことしか描けないので、この北海道生活で得たものが『堀田エボリューション』のどこかに出てくるかもしれません。
で、愛犬を乗せて東京を出発し、あちこち寄り道をしながら北海道へ。
6月12日の夜、青森から函館行きのフェリーに乗り、翌13日、無事に北海道の大地を踏むことができました。
そのまま車中泊を続けながら部屋探しをスタート。場所は苫小牧です。
ところが、ペット可となると物件は一気に少なくなるし、家賃も高くなる。安い物件も内覧したんですが、「ここ、お化け出そうだな......」という雰囲気で(笑)。
こちらが小田原先生の苫小牧での作業スペース。執筆に没頭すると、気づけば全身バキバキになっているという
本当はワンルームで十分だったんですけど、なんだかんだで借りたのはアホみたいに広い3LDK。家賃は5万円です。
ただ、契約には緊急連絡先が必要でした。親を考えたんですが、不動産屋から高齢なのでNGが出てしまい、少し焦ったんですが、すぐに手を差し伸べてくださった方がいて非常に助かりました。ありがとうございます。
こうして北海道での夏の暮らしがなんとか始まりました。
今のところは冬が来る前に東京へ戻る予定ですが、この生活がどう転ぶのか、自分でもまだわかりません。
週プレNEWSで連載中『堀田エボリューション』(©小田原ドラゴン/集英社)
あ、そうだ。危うく忘れるところでした。
『堀田エボリューション』第3巻のデジタルコミック発売が決定しました。
月2回の連載を積み重ね、ついに3巻です。まとめて読むと堀田ワールドに入りやすいと思いますので、詳細が決まりましたら、この連載でもお知らせします。
......とはいえ、まだ新しい家には落ち着きません。せっかく3LDKを借りたのに、結局、近所の公園へ行って、クルマの中でゴロゴロしている時間が一番落ち着くんですよね。