補助金で爆売れスーパーワンに死亡事故の電動キックボード......上半期クルマ&モビリティニュースBEST10【後編】

取材・文・撮影/週プレ自動車班 撮影/山本佳吾 宮下豊史

補助金の追い風を受け、販売絶好調のホンダの小型EVスーパーワン補助金の追い風を受け、販売絶好調のホンダの小型EVスーパーワン
週プレ自動車班が、2026年上半期に取材したクルマ&モビリティのニュースを、ガチ厳選して大放出。いったいどんなニュースがランクインしたのか。昨日配信した前編に続き、今回はいよいよベスト3を発表!

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【第3位 進撃のスーパーワン! ホンダの小型EVが補助金効果で鬼売れ】

「納車は来年になります。補助金が受けられるかは確約できません」

ホンダの販売店から、そんな声が聞こえてきた。今年4月10日に先行予約が始まり、5月21日に発売された小型EV『スーパーワン』が想定を超える人気を集め、6月初旬の取材時点で累計受注は約1万1000台を軽く突破。その勢いはとどまることを知らない。

購入しているのは50~60代の"元ホンダ党"のオジたち。かつてシビック、CR-X、インテグラなどに胸を躍らせた世代が、販売店へ足を運んでいるという。

2025年に国内で販売された新車に占めるEV比率はわずか1.4%。EV普及が進まないと言われてきたニッポンで起きた、ちょっとした珍事である。

この鬼売れを支えているのが、国のCEV補助金(クリーンエネルギー自動車導入促進補助金)。2026年度予算は約1100億円。スーパーワンには国から130万円という多額の補助金が交付される。さらに自治体から補助金が上乗せされるケースもあり、残クレを使えば「実質0円」に見えるほどの激安ぶり。

もっとも、この大盤振る舞いを複雑な思いで見つめる国民も少なくない。賃上げは続いているとはいえ、物価高は長引き、実質賃金は4年連続でマイナス。子育て世代を中心に、多くの家庭が日々の暮らしを維持するのに四苦八苦している。当然、「EVを買える人だけが得をするのはおかしい」「補助金の原資は税金。使い道としていかがなものか」といった声もくすぶる。

そして、注目されるのがホンダ本体の業績である。5月14日に発表した2026年3月期連結決算では、最終損益が4239億円の赤字(前期は8358億円の黒字)となり、1957年の上場以来、初の最終赤字に転落した。しかも、その原因はEV関連の損失だというのだから、なんとも皮肉な話だ。

EVでつまずいたホンダが、今度はEVで再起を目指す。ただし、スーパーワン人気が本物かどうか。その答えが出るのは、潤沢な補助金が打ち切られた時である。

【第2位 電動キックボードと自転車の"ノーヘル"をどうにかせい】

今年上半期、死亡事故や首都高への侵入などがニュースとなった電動キックボード。2023年7月の改正道路交通法施行によって、16歳以上なら運転免許は不要となり、ヘルメットも努力義務にとどまった。

その結果、利用のハードルは一気に下がり、ふたり乗りや逆走、さらには歩道と車道を同じスピードで身勝手に行き来する危険走行まで常態化している。蛇行しながらクルマをあおるような悪質行為も目撃されている。もちろん、すべてノーヘルで、だ。

東京都内で見かける電動キックボード利用者の多くは、ヘルメットを着用していない東京都内で見かける電動キックボード利用者の多くは、ヘルメットを着用していない
さらに四輪ドライバーを悩ませているのが、自転車への「青切符」制度。今年4月から16歳以上を対象に反則金制度が始まったものの、運転免許を持たない利用者も多く、二段階右折どころか標識を含めた基本的な交通ルールすら理解していないケースも少なくない。そんな状態でノーヘルで車道を走るわけだ。

つまり、四輪ドライバーからすれば「いつ取り返しのつかない事故が起きても不思議じゃない」という緊張状態が続いている。

制度だけが先に進み、現場の危険は放置されたまま。大きな事故が起きてから慌てるようでは、手遅れである。国は今すぐ、このノーヘル問題をどうにかせい。もはやそれしか言いようがない。

【第1位 東京オートサロンで輝いたド派手すぎるダイハツの軽デコトラ】

今年1月、世界最大級の改造車イベント「東京オートサロン2026」が幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催された。44回目となる今回は27万人超が来場し、参加企業389社、展示車両856台と、相変わらずの"やりすぎ空間"が炸裂していた。

その中でもひときわ異彩を放ち、ド派手に目立っていたのが、ダイハツのハイゼットトラックPTOダンプ"大発命(ダイハツメイ)"。

ダイハツ公式の「魔改造」。 ハイゼットトラックPTOダンプ「大発命(ダイハツメイ)」ダイハツ公式の「魔改造」。 ハイゼットトラックPTOダンプ「大発命(ダイハツメイ)」
会場では日本人はもちろんのこと、外国人も釘付けにする圧巻の存在感で、まさに"空気をブチ壊すレベル"。やっていることはシンプルで、軽トラをダイハツが本気でデコトラ化。ただし、その完成度が無駄にハイレベル。

歴代ハイゼットの意匠を詰め込みつつ、ダイハツの地元・大阪府池田市の花「さつきつつじ」や五月山動物園のウォンバット、大分県中津市の花「さつき」まで盛り込むなど、情報量で殴りつけてくる。

さらに厄介なのが、見た目だけのネタ車で終わっていない点である。道の駅やトラックショップを回り、現場の声を拾って作り上げたという"無駄に現場主義"な激アツ仕様だ。

ダイハツの「魔改造」は外装だけでは終わらない。内装の作り込みも、もはや異次元ダイハツの「魔改造」は外装だけでは終わらない。内装の作り込みも、もはや異次元
誰がどう見ても市販されるわけがない。それでもここまで作り込んでしまうあたり、"ダイハツ、真面目にふざけると最強説"はさらに補強されたと言っていい。

ネット上でも「情報量が多すぎて理解が追いつかない」「公式がやるデコトラは反則」といった声とともに拡散。"理解される前にバズる展示車"として、強烈な爪痕を残した。

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