日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが『ナイトボーン -夜哭-』をレビュー!

日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが新作映画をレビューする『高橋ヨシキのニュー・シネマ・インフェルノ』。その産声は、祝福ではなく"災い"。
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『ナイトボーン -夜哭-』

評点:★3点(5点満点)© 2025 Elokuvayh/ö Komee4a Oy, Filmai LT, Bluelight, Getaway© 2025 Elokuvayh/ö Komee4a Oy, Filmai LT, Bluelight, Getaway

伝統的な「ホラー赤ちゃん」映画

無力でかわいいはずの赤ちゃんが不気味なモンスターだったら? という恐怖を描いた作品は『ローズマリーの赤ちゃん』(1968年)や『悪魔の赤ちゃん』シリーズ(1974年〜87年)を筆頭にいくつもある。

非常にグロテスクな『ザ・フライ』(1986年)の出産シーンも忘れがたい印象を残す。

本作の舞台はフィンランドの田舎で、古びた家を取り囲む森に潜む何らかの超自然的な力が、そこに住むカップルが授かった赤ちゃんと呼応する。

森と赤ちゃんをホラー的に結びつけた作品といえば、『ガーディアン/森は泣いている』(1990年)というのもあった。

本作の赤ちゃんもご多分にもれず耳障りな声でギャーギャー泣くのが特徴だが、そういうノイジーなホラー赤ちゃんもまた『イレイザーヘッド』(1977年)や『死神ランボー/皆殺しの戦場』(1986年)にその原型を求めることができる。

なので「赤ちゃんホラー」としてはそれほど新味が感じられないが、その赤ちゃんに翻弄され苦悩する母親像はよく描かれており、とくに一人で泣き崩れるシーンにはハッとさせられるものがあった。

赤ちゃんはフィンランドのトロール伝説と接続しているようだが、そこをもっと描いてほしかったと思う。

STORY:子供を望む新婚夫婦サーガとジョンは、理想の子育てを夢見てフィンランドの森深い田舎町へと移り住み、やがて待望の子供を授かる。だが、生まれたわが子の産声を聞いたとき、サーガは拭いきれない違和感を覚える

監督・脚本:ハンナ・ベルイホルム
出演:セイディ・ハーラほか
上映時間:92分

全国公開中

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