日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが『グレイ・ミッション』をレビュー!

日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが新作映画をレビューする『高橋ヨシキのニュー・シネマ・インフェルノ』。裏社会最強のバディが、独裁者から10億ドルを奪い返す!
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『グレイ・ミッション』

評点:★4点(5点満点)©2026 HACIEDA PRODUCTIONS LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.©2026 HACIEDA PRODUCTIONS LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.

「深く掘り下げない」ことの強み

入念な準備をして、しかるのちに計画を実行するさまを描く映画は一般的に「ケイパーもの」というジャンルにカテゴライズされる。

同時に「敵に捕らえられた仲間を救出するために、スペシャリストを集めて綿密な準備をして、それを実行に映す」という構造は「メン・オン・ア・ミッション」というサブジャンルで括られることもある。

本作はそのような「ジャンル」そのものを映画化したような、きわめてシンプルで力強い作品だ。

反語的に聞こえるかもしれないが、その力強さは「登場人物を深く掘り下げないで表面的に描く」ことから来る。

映画、とくにジャンル映画の面白さは常に即物性のうちにある。

本作に登場する悪党や、救出ミッションのスペシャリストたちは、単なる悪党であり、単なるスペシャリストだからこそ機能するし美しい。

彼らに不必要な「深み」、たとえば安易な過去のトラウマや不必要な恋愛感情のもつれなどが付与されていたとしたら、果てしなくつまらない、どうでもいい作品に成り下がっていただろう。

困難なミッションを前にしたプロフェッショナルどもが、障壁を乗り越えてミッションを成功させる。

そのシンプルさの中に活劇の本質が浮かび上がるのだ。

STORY:10億ドルを奪い、姿を消した独裁者から、すべてを奪い返す。この"自殺行為"同然の任務に投入されたのは、裏社会専門の最強エージェントコンビ。ふたりは、法も正義も通用しない"グレイゾーン"へ潜行する

監督・脚本:ガイ・リッチー
出演:ヘンリー・カヴィル、ジェイク・ギレンホールほか
上映時間:97分

全国公開中

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