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「熟女の可能性は無限大」だと悟るニシダさん
小説家としても活躍しているお笑い芸人・ニシダ(ラランド)が、ファンの方々とただただセックスの話をしていくシリーズ連載「ラランド・ニシダと『みんなのセックス大全!』」。
特にお悩みには答えないし、何かしらの答えも出さないし、ジャッジもしません。ただただ、セックスの、話を、していきます。
* * *
【No.021】
――前回は、動画編集をしながらロングオナニーをするOさんが、もし自分でアダルト動画を撮るとしたら、熟女で挑戦的な企画をやってみたいという話でしたけど、熟女にはもっといじりしろがあるということですか?
Oさん そうですね。やっぱり40代、50代、60代のそれぞれに魅力があるんですよ。
ニシダ 60代も!?
Oさん はい。僕は最高で64歳の方とまでいたしたことがあるんですけど。
ニシダ 年金受給年齢ちょい前か......。まあ、今は繰り上げてもらえることもできるけど。
Oさん 64歳の方はすごかったですよ。64歳で激しい杭打ちピストンをしてたので。
ニシダ おお、足腰強いですね。
Oさん いや本当にそうで。「64歳でもこんな足腰なんだ」っていうのを味わうと、熟女の可能性を実感しますね。
やっぱり何歳でもエロければ冒険はできる。だから、年齢という部分に関してはいくらでも可能性はあるような気がしてますね。
――それは、いわゆる夜のお店で出会ったんですか?
Oさん そうですね。野良の64とはなかなか出会う機会がないので。
ニシダ まあさすがに野良の64は落ち着いちゃってますもんね。
Oさん そうなんですよ。野良の64でエロさを出してる人はなかなかいないですよ。
ニシダ いや「野良の64」ってなんだよ(笑)。
Oさん でもそういうお店で働いている60、70代の方ってまだまだエロいんですよ。
ニシダ あ、70代もいるんですね。ちなみに、64歳の方といたしたときは「自分には早い」って感覚でした? それとも「自分はこの世代もイケるんだ」って思いました?
Oさん 僕は昔からの持論として、お綺麗な方であれば何歳でも女性は女性であると思っていて。何歳の方とでもたぶんできるだろうと思ってます。
ニシダ なんかかっこいいかもしれないな。
Oさん 中学生くらいのときに、誰かの法事で、すごく年上だけどお綺麗な方がいらして。
で、父親に「あの人、綺麗だね」みたいなことを言ったんです。そしたら、父が「あの人60歳だよ」って言っていて。
それまで60代といえば、もう"おばあちゃん"ってイメージだったんですけど、「あ、60代でも全然エロい目で見れるな」というふうに気付いたんです。
ニシダ 法事で父親に言われて。
Oさん はい。そうなってくると、「じゃあいつかは60代の方ともしてみたいな」って、考えのステージが上がっていって。
ニシダ じゃあ中学くらいの頃から50代、60代にも憧れがあったんだ。
Oさん そうですね。50代は全然OK。40歳だと僕にとっては若すぎるくらいで。42~3歳くらいからどんどんいい感じにはなってきて、50歳くらいが一番いい感じ......というか。
ニシダ なるほどなあ。すごいな。芸能界には50、60代でお綺麗な方も多いですけど、一般の60歳となるとちょっと違うじゃないですか。そこは、一般の60歳でも自分のタイプであればいいんですか?
Oさん 綺麗であれば全然いいです。まだ経験はないんですけど、70代でもいい。ただ、プロでも70代っていうのはなかなかいなくて。
ニシダ いないでしょうね、古希を超えたプロなんて。さすがにもう引退されちゃいますよね。
Oさん そうなんですよ。かといって野良の古希もいないじゃないですか。
熟女の可能性を話すOさん(20代、男性)とニシダさん
ニシダ なんなんだよ、"野良の古希"って(笑)。
こんなに愛の深いOさんが手掛ければ、新たな熟女モノが生まれそうな予感がしますね。
AVってほかの映像ジャンルに比べて、そこまで編集とか技術の進化はしてなさそうじゃないですか。
Oさん まあ、流れ自体は昔から出来上がってて変わらないですからね。機材が進化して映像は綺麗になってますけど。
ニシダ だからOさんみたいな人がAV業界に新しい風を吹かせられそうな感じはしますよ。
Oさん でも結局、奇をてらいすぎた作品ってそんなに売れないのかもしれないです。もちろん一部のマニアには刺さるんですけど、ニーズとなるとやっぱりオーソドックスな作品になる。
だから、もしかしたら業界的にはそこまで変える必要がもないのかもしれないです。そこにはちょっと悲しさもありますね。
ニシダ そうかあ。趣味で編集しているFC2とかの動画ではなく、いわゆる普通のAVを見ていても編集が気になったりはするんですか? 市場に流通している製品のクオリティは高いじゃないですか。
Oさん それでいうと、例えば素人モノって、あくまで女優さんが素人モノとしてやるじゃないですか。その"素人モノの流れ"みたいなものによって、リアルさを感じられなくて残念だったりはしますね。
ニシダ なるほど。業界のマニュアルみたいなものが見えすぎると萎えちゃうのか。
Oさん まあ、台本や一連の流れがあるのは全然いいんですけど、構成がキレイすぎて、想定を超えるものが出てこないのがイヤなのかもしれません。
もちろん中には「うわーいいな、この編集」とか思うときもあるんですけど。
ニシダ じゃあAVを見ていて「これ既視感あるぞ?」みたいなパートは早送りします?
Oさん 確かにそういう部分は飛ばしちゃうかもしれないです。でも逆に、FC2とかの素人さんの動画は全部観ますね。編集するために全部観なきゃいけないので。
ニシダ あー、編集が必要な動画だったら全部観るんだ。
Oさん そうなんですよ。どのインタビューが要るか、要らないかとかも見極めたいし。いろんなカメラを置いていて全部別データで売ってたりしたら、全データを一応1回は通して観て。それを重ねて、切り替えたりして。
ニシダ アツいシーンにはピンを立てといて、別アングルのも確認して、みたいな。
Oさん そうです。こうワイプを切り替える感じで、「このシーンはこっちのカメラだ」みたいな感じで画面を変えて。
ニシダ もうそれ、FC2とかで動画を売ってる人に一度連絡して、「これらを編集して完璧なバージョン作ったんですけど」って言ったら、いくらか出して買ってくれるんじゃないですか?(笑)
本当はそこまでやりたいけど、技術がないからそこまではやってないわけで。同人AVなんて、中には編集技術とかはない、ただのスケベな男がやってて、撮ったのをそのまま流してるだけのものの可能性もあるじゃない。
Oさん たしかにそうなんですけど、さっきも言ったように、ここ数年でそっちにもプロが入ってきてるので、むしろちょっと乗り遅れた感があるくらいなんですよ。
逆に言えば、プロっぽい人が編集したであろう素人さんの動画で、「なんかこの編集嫌いだな」っていうのも増えてきちゃいましたね。「ここはこんなにキュッと縮めなくていいのに」とか「今のところはもうちょっと2秒ぐらい間を作った方がエロかったのに」とか。
ニシダ なるほど。プロと素人の境界線がなくなってきてるんだ。プロのテレビマンがテレビ観てると「この編集ちょっと違うな」とか「スイッチング遅いよ」とか思うのと一緒ですね。ある意味、職業病ですよね。
Oさん そうかもしれないですね。だからだんだんと純粋に楽しめなくなっちゃってきてるのかもしれないです。
ニシダ ちなみに今、本業では何の番組を作られてるんですか?
Oさん えっと、僕は『〇〇〇〇〇〇』っていう番組の制作を担当していて。
ニシダ え、大デカ番組じゃないですか!? もちろん知ってますよ。ゴールデン帯のハートフルな番組じゃないですか!
Oさん あ、ご存知ですか? ありがとうございます。それを作る会社に所属してます。
ニシダ あんなお茶の間でみんなが楽しく観られる番組は、実はアダルト動画の編集技術で培われたもので成り立ってたりもするわけだ......。
Oさん だから最初はこの趣味の話も、仕事関係の同期とか周囲の仲間には話しづらかったんですよ。
でも、意外と上の先輩ほど興味を持って聞いてくれたりもして、「それは俺にも繋がるところがあるよ」って言われたこともあります。
「やっぱりAVもある意味では映像ドキュメンタリー作品だから」みたいなことを言ってもらえたり。で、僕も「うわー、なるほど!」と思って。
ニシダ そう考えると確かにAVってドキュメンタリーだわ。
Oさん しかもその人の素の部分、核となる部分をいかに引き出せるかどうかみたいなことが勝負で。
「その人の芯の部分では何を考えているのか」って、普段のテレビの仕事にも通じる部分なんですよね。
「今この人はなぜこんな仕事をしてるのか?」とか、「この人生のバックボーンの軸はどこだろう?」みたいなのを見極める力というか。
ニシダ なるほどね。これはすごい話だ。
Oさん だから先輩から「AVもある意味ではドキュメンタリー」って言われたときに、「あ、無意識のうちに自分もそれをやれてたのかな」って思って、ちょっと感動に近いものがありました。
だから、「AVでも教科書になりうる」みたいなところもありますね。
ニシダ なるほど。だって同世代ぐらいで、動画を1万本も編集してる人なんていないもんね、絶対。
ちなみに、推しのAV監督さんとかっているんですか?
Oさん いますね。めちゃくちゃ詳しいわけじゃないんですけど、タナカ・ベーコンさんっていう監督さんがいらっしゃって。
この方は、女優さんの素を出すのがお上手で、一緒に旅行に行って女優さんの素の部分を引き出したり、逆にドラマっぽい作品でも変にドラマ臭くなく、構成もすごく自然で素敵なんです。
――逆にニシダさんは推しの監督とかいます?
ニシダ いやー、監督さんのことなんてあんまり考えたことなかったですね。なんとなく「このレーベルをよく観てるな」くらいの感覚はありましたけど。
Oさん ちなみになんていうレーベルですか?
ニシダ えっとね、「ダスッ!」っていう、割と下品でおバカな企画ばかり出してるレーベルがあって。面白いのが多いんですよね。
Oさん ああ、「ダスッ!」は自由度高くていいですよね。
ニシダ そう。いわゆる有名な女優さんがいっぱいいるようなレーベルとは、またちょっと空気感が違うんだよね。
Oさん そうですよね。確かに好きなことをやってるイメージがあります。
ニシダ いい意味で粗いというか、いい意味で雑な部分があるから、そういうところの良さは分かりますね。
でもきちんと監督名を意識して観てみたら、実は同じ監督さんの作品ばかり観てたじゃんっていう可能性はあると思います。
Oさん 似たジャンルをずっと観ていくと「実は」みたいなことはありますよね。
――Oさんとの話はまだまだ続きます。次回は、ロングオナニーの美学についてです。
■ニシダ(ラランド)
1994年7月24日生まれ、山口県宇部市出身。2014年、サーヤとともにお笑いコンビ「ラランド」を結成。著書に小説集『不器用で』『ただ君に幸あらんことを』(いずれも角川書店)