
渡辺雅史
わたなべ・まさし
渡辺雅史の記事一覧
フリーライターとして雑誌や書籍への執筆をするほか、ラジオ番組やテレビの番組の構成作家としても活躍。趣味は鉄道に乗ること。国内の全鉄道路線に乗車したほか、世界20の国・地域の鉄道に乗車。
配達中のトラブルが起きた際はサポートチャットに連絡するのですが......
連載【ギグワーカーライター兼ウーバーイーツ組合委員長のチャリンコ爆走配達日誌】第161回
ウーバーイーツの日本上陸直後から配達員としても活動するライター・渡辺雅史が、チャリンコを漕ぎまくって足で稼いだ、配達にまつわるリアルな体験談を綴ります!
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ウーバーイーツ配達員歴8年半、配達回数8000回以上。専業で配達員をやっている方に比べれば多い回数ではありませんが、これだけ配達をしていると、配達中にさまざまなトラブルが起こります。
私が配達を始めた当初は、専用の番号に電話をかけ、オペレーターが対応するシステムでしたが、サービスが全国へ拡大し、注文者、加盟店、配達員、注文依頼数が増えた影響なのでしょう。オペレーターによる対応では人員や電話回線の確保が厳しいと判断したのか、いつの頃からかトラブルの対応がチャットで行なわれるようになりました。
ですがこのチャット、定型文もしくは雛形がありそうな感じの文言しか返ってこないので、トラブルが解消されないままこちらが諦めるパターンも多々あります。
今回は、そんなトラブルを報告した際にチャットで届いた運営からのメッセージを紹介しようと思います。
まずは3年前のことですが、配達の途中、間違えて配達員用アプリの「配達完了」ボタンを押してしまい、届け先の住所が消え、注文された方との連絡を取ることもできなくなってしまいました。
そこでサポートのチャットに連絡。提示された選択肢の中から「誤って配達を完了してしまった」を選ぶと、チャットの文面が人間と思われる担当者に切り替わりました。その後、商品の入った袋に貼り付けられた伝票に記されている注文番号と配達を続行したい旨を伝えると、このようなメッセージが返ってきました。
「ご注文者様へ住所開示の許可の連絡をしますのでお待ちください」
そしてしばらく待つと......。
「開示の許可を得るため、ご注文者様へお電話しましたがつながりませんでした。こちらの注文はキャンセルとさせていただきます。商品は廃棄してください」
運営側からの指示なので、そのまま従いましたが、こちらのミスで注文された方にご迷惑をお掛けしたのに、通常通り配達完了したときと同額の報酬が入った上、運んでいる途中だった料理も手にするという裁定に頭がモヤモヤしたのを覚えています。また、個人情報の取り扱いや「あなたが損をしなければいいでしょ」といった考えは海外の企業らしいなと感じました。
続いては、今年1月のケース。
店に商品を受け取りに行くと、注文された商品が季節限定かつ無くなり次第終了のため品切れで、材料もなく、商品を作ることができないとのこと。しかも、運営に連絡しようと店舗で使っているウーバーイーツのタブレットを操作しても、困ったときの連絡先が見つかりません。
そこで私が配達員用アプリからチャットで連絡。提示された選択肢の中から「店舗/レストランの品切れ」を選ぶと、人間と思われる担当者に切り替わりました。材料がなく商品を作れない旨を伝えると、こんな内容のメッセージが返ってきました。
「その商品はナシということで残りのものを運んでください。不足した商品に関しては注文者がサポートに連絡できます。配達員のあなたに対する配達の報酬や評価に影響はないのでご安心ください」
つまり「商品が足りない件に関して注文者は運営側にクレームを入れる権利があるので、あなたに何か起こるわけではなく、注文者から何かあってもあなたの評価に影響はない」とのことですが、目の前で商品を受け渡すのは私。「丁寧に説明しても納得されるまではいろいろ言われるのに、むちゃくちゃな指示がくるな」と思いながら画面を見ていると、すぐにこんなメッセージが届きました。
「この問題は解決しましたか?」
「はい/いいえ」
運営側からの「これ以上の回答はありません」という宣告のような定型文が来たので、これ以上、対応を求めても無駄だと割り切り、季節限定品以外の商品をリュックに入れ「配達開始」のボタンを押しました。
この配達が原因かどうかはわかりませんが、次の日に私の評価画面を見ると、満足度が1%下がっていました。満足度は下がっても、運営側からの評価は下がらないということなのでしょうが、この裁定もモヤモヤする感じでした。
昨年の夏にやらかしたのは、最初のパターンと同じ「配達完了」を押してしまったケース。
この日は雨が降っていて、スマホの画面をタッチした覚えがないのに、勝手に反応してしまうケースが出てきたため、そろそろ配達をやめようかと思っていたタイミングでした。
配達先の住所が消えてしまったので、3年前と同様、サポートに連絡。定型文のやりとりを終えると、担当者と思われる方からメッセージが。
前回同様の手続きを経て、注文番号、配達員が私であることを運営側が確認。その後、配達を続行したい旨と同時に前回のことを踏まえ「届け先を教えていただけない場合は店に商品を戻すことも可能です」といった内容の文面を雨が降る中、入力に手間取りながら打ち込んでいる途中、運営側からこんなメッセージが......。
「一定時間メッセージがなかったのでチャットを終了します」
そして、例の定型文。
「この問題は解決しましたか?」
「はい/いいえ」
以前、知り合いの配達員とサポートとのやりとりの話を聞いて、ウーバーイーツのサポートはサポートする気がまったくないなと感じたことがありましたが、なんか「すごい」を超えたレベルで、返すメッセージの文言が思いつきませんでした。
とにかく、終始このような感じで、配達中に起こったトラブルに対するサポートをしてくれるとはほぼ感じていませんが、報告をしないと後々面倒なことが起こる可能性があるので、私はトラブルが起こった際、助けになってくれることはないなと思いつつサポートにチャットで連絡しています。