【SHOW-WA青山隼の果てしない延長戦】グループ結成時から支えられているイベント運営担当者と語り合う〈前編〉

取材・文/釣本知子 撮影/上村透生


連載【果てしない延長戦】第7回

元Jリーガーで、現在は秋元康プロデュースの昭和歌謡グループ・SHOW-WAのメンバーとして活躍する青山隼の連載「果てしない延長戦」。現役時代の先輩や戦友をはじめ、各界で活躍する方をゲストに招き、「人生の転機」や「次への挑戦」をテーマに熱く語り合う。

今回のゲストは、SHOW-WAやMATSURIのイベントを中心に、数々のイベント運営を行なっている株式会社edgeの代表・本多祐輝さん。前編では、出会いやサッカーでつながる交友関係、夢をあきらめないことについて語ってもらった。

【出会いはイオンモールツアー】

――SHOW-WAの活動初期からイベント運営を担当されている本多さん。学生時代はサッカーの名門校でプロを目指し、青山さんとは同世代という共通点があるそうですね。

本多 僕が2つ上ですね。世代が近いので、お互い20代の頃に同じ結婚式に出席していたんですよ。SHOW-WAのイベントで初めてお会いして、同世代の選手について話していたら「僕もその結婚式いました!」とか共通の知人が何人もいて。社内にも元Jリーガーのスタッフがいるんですけど、彼を紹介する前に青山さんから「試合したことありますよね?」って(笑)。初めてお話ししたときから縁を感じましたね。

青山 僕、持っているんですよ。こういう運命的なことがよくあって(笑)。それに、サッカーの会話を通して仲良くなることが多く、「どこでプレーしていたんですか?」って話から、ボールひとつでつながれるというか。

本多 みんなずっと現役ではいられないし、同じ場所にはいられないじゃないですか。それぞれ新しい道で頑張っている中で、刺激を与えている代表的な存在が青山さんなんじゃないかな。夢をあきらめない姿勢っていいですよね。サッカー界の希望ですよ!

青山 いやいや、ありがとうございます!

――二人の出会いは、いつ頃のイベントからでしょうか?

本多 2023年の結成当初に開催していた、SHOW-WA&MATSURIの全国イオンモールツアーです。たまたま手伝いで1回行ったときに、メンバープロフィールに「元Jリーガー」と書いてあるのが気になって。当時は数十人しかお客さんがいなかったので、「なんでサッカーじゃなくてアイドルみたいな活動をしているんですか?」って聞いてみたんです。そしたら青山さんが「僕の知名度なんかじゃまだまだなので、ここからもう1回頑張るんです! 元Jリーガーが歌って踊って紅白を目指していたら、面白くないですか?」と言ったことがすごく腑に落ちて。

青山 最初の会話で本多さんの心をつかめたんですね(笑)。僕らより全然知名度のあるアーティストさんのイベントを運営されていたので、SHOW-WA&MATSURIがこんなにお世話になるとは想像していなかったです。初期から見守ってくださっている存在なので、裏側から見る僕らはどうなっているのかを聞きたくて今回は対談をお願いしました。

【チームメイトのような関係性】

――出会った当初、SHOW-WA全体の印象はどうでしたか?

本多 まだメンバー同士が打ち解けていない感じはありましたが、ひとつひとつのことに全力を尽くそうという気持ちは伝わっていました。みんな30代以上で歌もダンスも初めてのメンバーばかりですごいなっていうのが率直な感想でしたね。

イベント運営の仕事って、本来はお客さんを誘導してその日を事故なく終えればいいだけなんですよ。だけど、最初は人が集まらなくて、通りすがりの人から「この人たち誰? 絶対売れないよ」とか言われていたことがなんか悔しくて。頑張っている彼らのために自分も力になれないかと思って、頼まれたわけでもないのにライブ前に「今からライブやります!」って客寄せのような前説を始めたんです。

青山 本多さんが「秋元康先生プロデュースのグループがライブやります! 皆さん、SHOW-WA!って呼んでもらってもいいですか?」って盛り上げて、僕らがステージに入りやすい流れを作ってくださって。本当にありがたかったです。

本多 イオンモールツアーが終わって「またどこかでお仕事できたらいいですね」と言っていたら、全国各地の「ららぽーとライブ」が始まってすぐに再会(笑)。リリースイベントなど、気づいたらほぼすべてのイベントに呼んでいただいて。地方に行けば一緒にご飯に行くし、みんな本当に仲がいいんですよ。

青山 サッカーでいうと、僕らが点を決めるためにパスをつないでくれるのが裏方の皆さん。そういう意味でも本多さんはチームメイトというか、選手として同じピッチに立っている感覚です。

本多 僕らは外部の人なんですけど、内側の人として扱ってくれている。仕事としてというより、彼らのために何かしたくて時間を割いてきた結果が今なのかなって思います。もう生活の一部ですよね。

【SHOW-WAイベントの成長】

――今までの中で特に印象に残っているイベントってなんですか?

本多 『ぽかぽか』さんの1000人ライブや、デビュー対決も思い出深いですが、最近パシフィコ横浜で行われた2ndツアーの大千秋楽ですね。SHOW-WA結成当初のマネジャーさんと一緒に、会場の一番後ろから肩を組みながら見ていたんです。マネジャーさんは泣いていましたね。

青山 2人がいるなって見えていました(笑)。僕は昔から視野が広いですし、MCのときは客席の奥まで見えるんですよ。

本多 初期から見ている分、本当に感慨深かったです。僕が一番感動したのは、『ずっと ぽかぽかと...』で青山さん渾身の"自分なんか"から始まるパート。

青山 ライブ翌日の朝、まさき(塩田将己)からもそのシーンの動画が送られてきて。「じゅんじゅん! これ見て家で泣いてた」ってLINEがきました(笑)。

本多 今思い出してもウルッとくる......。あの部分を青山さんが歌うからこそ、より心に刺さる歌詞だなって感じます。今まで青山さんが歌った中で一番感動しました!

青山 ありがとうございます! まあ、やっぱり......、歌手なんで(笑)。他のメンバーもそうだと思いますけど、あの歌は自分のこと言っているんだろうなって思いながら歌っていて。あれ~ 本多さん泣いています!? 

本多 (目に涙を浮かべながら)いや、本当に感動したんですよ。あの日の光景を思い出して、またグッときました。


青山 イベントにおいて、僕らの成長を感じることはありますか?

本多 最初の頃はMCの時間すらドキマギして、すぐに曲に逃げる感じでした。それが経験を積んだことでしゃべるのがうまくなって、今ではだんだんイベントが時間内に終わらなくなるっていう(笑)。だから裏方側では、「話すと長いから」ってこと込みでイベントを構えるようになりました。

青山 曲に逃げていたのに、今はMCに逃げるようになって(笑)。それは、イベントが楽しくなっちゃったんですよ。しんちゃん(寺田真二郎)とは一緒にラジオをやっているので呼吸が合うようになってきて、どちらかが狙うとそれに乗ってくれるから"これはネタだよ"ってことが皆さんに伝わりやすくなったっていうのもありますね。

本多 最初は誰もフォローしなくてシーンとなっていたけど、今はすべることすら楽しむようになったよね(笑)。あとは、信頼関係があるからこそファンの皆さんをいじれるところもSHOW-WAの強みですよね。彼らが頑張って成長していく姿を見ると、自分たちもできることを増やして成長しなきゃなって思うんです。いつか彼らがドームに立つときには、ドームのお客さんたちをちゃんと喜ばせられるレベルのスタッフにならないといけない。僕らも常にプレッシャーを感じながら頑張ろうって思っています。努力大好きの青山さんですからね。これからもっと成長していくでしょうし、彼がいつも言っている「コツコツが勝つコツ!」って言葉。まさに、これですよね。

【夢をあきらめないこと】

本多 青山さんに聞きたかったんですけど、SHOW-WAとMATSURIは「夢をあきらめるな!オーディション」から誕生したじゃないですか。オーディションを受ける当時、あきらめたくなかった夢ってなんだったんですか?

青山 サッカー人生にピリオドを打って、別の世界で活躍したいと思って俳優の叔母(篠ひろ子)の影響で芸能界に飛び込みました。自分に向いていることがわからないままこのオーディションと出会って。歌もダンスも未経験だけど、ここが居場所になって新しい価値観が見つかるかなと思って受けました。

プロサッカー選手として10年間、そして今は芸能界に入って10年目と同じ年数になって。途中で「どうせ花開かないんだから辞めれば?」とかいろんな人に言われたんです。それでも「絶対にチャンスはある」と根拠のない自信があって。だから、今いる業界で結果を残したいと思っていました。

本多 今はパシフィコ横浜で約4000人を埋められるくらいまで成長したけど、青山さんはいつも「まだ何も成し遂げていない」って言うのが印象的です。自分を認めてあげられるステージってどこなんだろう?

青山 僕は埼玉スタジアムの5万5000人の前でプレーしたことがあるので、その規模で歌って初めてサッカー時代の自分と同じ土俵に立つと思っているんです。去年、a-nationにSHOW-WA&MATSURIで5万人の前に立たせていただいたとき、「この景色を忘れないようにしよう。これを6人でやりたいね」ってメンバーに言いました。チャンスは0じゃないと思うんです。小学生のときはプロサッカー選手になれる可能性なんて0だと思っていたけど、一生懸命続けていたらプロになれた経験が僕にはあるので。パシフィコ横浜も武道館もありがたいですけど、まだ通過点なんですよ。いつか5万人のステージに立てたとしても終われない。それがたぶん、夢をあきらめずに追いかけるってことなのかなって思います。


本多 ゴールじゃなくて「通過点だ」と発してくれる人がいるのは、ファンとしてもすごく嬉しいと思います。それは高望みじゃなくて、次のステージを目指して進んでいくってことだから。

青山 ハードルが高くてもその先を見ていないと止まっちゃうので。本田圭佑さんが子供の頃から「世界一になる。欧州のチームで10番を背負う」って言い続けて、周りから「無理だ」と言われながら本当にACミランで10番つけた話と同じだと思います。そのくらいの意識でいたいから、終わりがないというか。

本多 なるほど。つまり、この連載のタイトル通り"果てしない"ってことですね(笑)。どこまでも先に行ってもらいたいです! これまで頑張ってきたことが大きなステージにつながればいいですよね。大千秋楽の歌みたいに。

青山 あれは感情が高ぶりすぎて、ちょっと歌って感じじゃなかったですけどね(笑)。

本多 それが良かったんだよ。うまい下手じゃなくて、人の心を動かすパフォーマンス。それはサッカーも一緒ですよね。気持ちを込めたプレーは観客の心を動かす。サッカー界を出て、紅白やドームに立てたら本当に面白いよね。僕は少しのお手伝いしかできないけど、これからSHOW-WAやMATSURIがどうなっていくのかすごく楽しみです!


本多祐輝(ほんだ ゆうき) 
1985年生まれ 東京都出身 
◯國學院久我山高校のサッカー部で主将を務め、学生時代はプロを目指し活躍。競技引退後は、飲食店ビジネスを経てイベント業界へ。2018年に株式会社edge設立。代表取締役として数多くのイベント運営を手掛けるほか、飲食店経営や動画制作など幅広く事業を展開している。

青山隼(あおやま じゅん) 
1988年1月3日生まれ 宮城県出身 
◯2006年にプロデビュー。U-20日本代表経験を持ち、Jリーガーとして名古屋グランパス、セレッソ大阪、徳島ヴォルティス、浦和レッズでプレーし、2015年に現役引退。その後は、俳優として舞台やドラマ等に出演。現在は、秋元康プロデュースの昭和歌謡グループ・SHOW-WAのメンバーとして活動中。ラジオ『SHOW-WA寺田&青山の青春時代を取り戻せ!』(CBC、毎週日曜22:00~)レギュラー出演中。2026年10月1日(木)にはSHOW-WAとして初となる日本武道館での公演が決定!
公式X【@jun_aoyama1988】
公式Instagram【@jun_aoyama_show-wa】

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