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お笑い芸人が過去にいじめられていたと告発したことが大きな問題になり、加害者とされた芸人のCMが取り下げられる騒ぎがあった。みんな若手時代にいじめられたことはある? 今訴えたい? そして今も罰を受けるべき? 緊急アンケートを実施してみた!!
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お笑い芸人の中山功太氏が先輩芸人から「過去にいじめられていた」と告発。後に、いじめという表現は撤回し、現在両者は和解しているが、加害者とされる芸人のCMが取り下げられるなど大きな騒動となった。
でも、これって意外と人ごとではない!? 自分も昔はいじめられたな......って人もいるのでは!? というわけで、職場での過去のいじめについて30代から50代の男性会社員600人にアンケートを実施。上司と部下の社内いじめ事情を調査してみた!
まず、若手時代に上司からいじめを受けた経験があるかについては約4割の人が「ある」と回答した。

具体的にどのようないじめがあったのか。30年ほど前に社会人教育専門学校のセールス会社に入社した53歳の男性は次のように回顧する。
「新卒で営業部に配属されたのに、上司の指示で自分だけ雑用ばかりさせられて、営業活動を一切させてもらえませんでした。当然、営業成績は最下位。でも、営業部全体のミーティングでその上司から『おまえはやる気がない!』とつるし上げられたんです。
ほかにも『おまえなんていらねえから辞めちまえ!』『死ね!』なんて言葉を毎日のように浴びせられました」
中には、上司の嫌がらせにより部署から追い出されたケースも。ゲーム会社に勤める49歳男性が語る。
「私がイチから立ち上げたプロジェクトに後から加わった上司が、なぜか自分がプロジェクトのトップかのように振る舞い始め、私のやることなすことに文句をつけるようになりました。調子のいい人だったので、チームメンバーの多くを味方につけた挙句、私は別部署へ左遷させられました。
自分は左遷先の部署で結果を残すことができたので良かったのですが、その上司は大きな損失を出したらしく。今は見る影もありません」
こうした若手時代に受けたいじめについて「今でも根に持っているか」を尋ねると、8割近くの人が「根に持っている」「やや根に持っている」と回答。さらに、7割近くの人が「当時、誰にも訴えることができなかった」という。


特に、コンプラ意識が希薄な時代に若手社員だった50代の人たちは8割近くが泣き寝入りを余儀なくされたようだ。50歳の生命保険会社の社員はこう語る。
「私たちの頃は、上司からの〝シゴキ〟を乗り越えてこそ一人前だという風潮がありました。もちろん誰も助けてはくれません。私は上司からの罵詈雑言に耐えられず、一時期は鬱状態にもなり......。
いまだに上司から言われたひどい言葉がフラッシュバックするときもあります。何年たっても許せないと思います」
いじめを告発できなかった人に「さかのぼって上司を訴えたいと思うか?」という質問には、4割以上の人が「訴えたいと思う」「やや訴えたいと思う」と回答。いじめた上司につらかったと「伝えたい」「やや伝えたい」人も4割以上という結果だった。
そして、過去のいじめに対して「今社会的制裁を受けるべきと思うか?」という問いには、6割近くが「思う」「やや思う」と答えた。



では、今回の本題でもある、何十年も前のいじめについて法的措置をとることは可能なのか。一般企業法務を専門とする弁護士の三門理恵先生に解説してもらった。
「訴えること自体はできますが、民法に規定されている消滅時効の関係で、最後にいじめやパワハラを受けた時点から3~5年で時効が成立してしまっている場合が多いと考えられます。
ただし、昔始まったいじめやパワハラが最近まで継続していた場合には、請求が認容される可能性が十分にあります。実際、似たような事例に代理人として関わったこともあります」
やはり、過去にいじめをしていた上司を懲らしめることは難しい?
「時効期間が経過しても、相手が時効を主張しなければ、成立しません。なので、取りあえず内容証明郵便を送ってみるという手段もあります。
また、暴力などを伴うひどいいじめやパワハラの場合は刑事事件として公訴時効が成立していない可能性もあります。いずれにしても、まずは弁護士などの専門家に相談してみるとよいでしょう」
一方で、自分がいじめ加害者になっていた可能性も。「若手社員をいじめていたという心当たりはあるか」という問いには半数以上の人が「ある」「あるかもしれない」と答えた。

不動産会社の55歳男性は複雑な心境を語る。
「30代前半の頃、会社の支店を任されまして。上からの圧力もあり、毎日数字に追われていました。そんなとき、やる気がないように見える部下に何度かブチギレたことがあります。
今思えば、もっと論理的に説明して諭すべきだったのですが、自分も上司に厳しく教育されたので、キレる指導の仕方しか知らなかったんです」
そうした過去のいじめで自分が今訴えられたら、制裁を受け入れられるかを聞くと、半数以上の人が「受け入れられない」「あまり受け入れられない」という結果に。

昔のいじめを告発され、社内で懲罰を受けるケースはあるのだろうか。前出の三門先生は次のように語る。
「降格や左遷を心配する人もいるかもしれませんが、現在の業務に支障がないのであれば、過去の一時点の出来事だけを理由に懲戒処分などを行なうことはむしろ企業側が違法になる可能性もあります。
とはいえ、過去のいじめやパワハラが相当程度深刻なもので、現在も職場環境になんらかの形で害をなしているような状況であれば、降格や異動も適法になりえます」
指導と称したいじめや過度ないじりが許される時代ではない。これを機にいま一度考えてみよう。