令和最大のセール「W11」開催目前! 中華系EC〈スーパー爆安〉攻略法!

取材・文/直井裕太

写真左からアリエク、SHEIN、Temuの中華系三大EC。W11前でも強烈な割引販売を行なっている写真左からアリエク、SHEIN、Temuの中華系三大EC。W11前でも強烈な割引販売を行なっている

11月11日頃から、アリエクやTemuなど中華系の大手ECサイトの大セールが開催! まだ利用していない方からヘビーユーザーまで使える、意外と知らない激安テクニックを紹介します!

【オトクな中華系ECの歩き方は?】

毎年11月11日前後は〝アリエク〟ことアリエクスプレス、Temu(テム)、SHEIN(シーイン)など中華系ECが恒例の「W11(ダブルイレブン)」の大セールを開催。

これまでアマゾンや楽天市場での買い物一択だったユーザーから、すでに中華系ECを活用中の皆さんまで知っておきたいオトクな攻略方法を、中華系EC企業の取材を数多く行なうジャーナリストで、自身もヘビーユーザーである高口康太さんに解説してもらいます!

――最近は物価高の影響もあって国内大手ECの大セールでも値引きは控えめになっていますが、中華系ECの現状はどうでしょう?

高口 中国でも不況でこれまでのような大盤振る舞いのセールは縮小傾向です。ただ、「中国国内がダメなら海外で稼ぐ!」というのが中国企業の王道戦略で、どのECも海外市場のシェア争いに本気モードの状態です。W11はシェア拡大の起爆剤となりますので、例年以上の割引を期待していいでしょう。

「アリエクスプレス」2010年に日本上陸した最古参の中華系EC。主力はガジェットオタク向けのPC、スマホ、ゲーム関連アイテム。国内ECより格安だが、法的に要注意な商品もあり!?「アリエクスプレス」2010年に日本上陸した最古参の中華系EC。主力はガジェットオタク向けのPC、スマホ、ゲーム関連アイテム。国内ECより格安だが、法的に要注意な商品もあり!?

「Temu」ホーム・キッチン系などの日用品が大充実。100円ショップやニトリなどの人気商品にちょい似てるんじゃね?というものを爆安価格で販売。お宝探し感覚で楽しめます!「Temu」ホーム・キッチン系などの日用品が大充実。100円ショップやニトリなどの人気商品にちょい似てるんじゃね?というものを爆安価格で販売。お宝探し感覚で楽しめます!

「SHEIN」"プチプラの王者"として世界中の若者から人気のEC。もちろん男性用アパレルも充実しつつ、最近はガジェットやホビーなども販売。男女問わず見る価値ありです!「SHEIN」"プチプラの王者"として世界中の若者から人気のEC。もちろん男性用アパレルも充実しつつ、最近はガジェットやホビーなども販売。男女問わず見る価値ありです!

――そんなスーパー爆安条件が整った中、中華系ECのアプリをチェックすると、10月半ばの段階で「最大85%OFF」という強烈なバナーも!! これは期待大のフラグです。ただ、やはり中華系EC未経験勢にとっては昨今の個人情報大漏洩で不安要素もありますが......。

高口 「中国けしからん!」という人はそもそも利用することがないと思いますが、昨今の状況を考えると多くの方が心配するのは支払い方法でしょう。現在は国内の大手EC以上に支払い方法が充実しており、クレジットカードはもちろん、コンビニ決済、ペイディ、そしてPayPayなどのコード決済にも対応しています。

ショッピング経由でのクレジットカード情報の漏洩が心配な場合は、中華系EC側に各種決済情報を入力せずに取引できるコード決済をオススメします。

例えば、PayPayでの支払いを選ぶと、ECアプリからPayPayアプリに移動し、そちら側で決済を行ないます。PayPayのポイント還元、ポイント利用も可能。PayPayはどこでも利用でき、中華系EC決済の王者に君臨していますね。

(左)どのECもクレカ払いが基本。Temuはクレカの分割払いに加え、ペイディなどの後払いサービスも導入している。クレカ情報の流出が心配な場合はApple PayやGoogle Pay、PayPayを選ぶのがベスト。(右)PayPay支払いを選択すると自動でPayPayアプリが起動するので、ここから支払えばOK。超絶スムーズに決済が可能(左)どのECもクレカ払いが基本。Temuはクレカの分割払いに加え、ペイディなどの後払いサービスも導入している。クレカ情報の流出が心配な場合はApple PayやGoogle Pay、PayPayを選ぶのがベスト。(右)PayPay支払いを選択すると自動でPayPayアプリが起動するので、ここから支払えばOK。超絶スムーズに決済が可能

――これなら普段ショッピングで使う国内のECと同じ感覚で利用できますね。

高口 支払い面は国内のEC同等にスムーズですが、オトク度をより追求すると、やはりクセの強い部分があります。例えば、クーポン。どのECでもクーポンが山のように配布され、しかも日々更新されます。それらを毎日アプリからチェックする必要がありますね。

――中華系ECは、クーポンや各種割引情報のスマホへの通知だけで1日100件超えってことも......。

高口 それこそ、「通知オンにして割引」というのまであります(笑)。ある程度はユーザー自身でのスマホの通知管理も必要になりますね。

そして、各種ミニゲームをプレイして、ショッピングに利用できるポイントやコインを獲得できるのも〝中華系ECあるある〟。例えば、アリエクならアプリのマイページに「プレイして獲得」というコーナーがあり、ここからゲームをして各種特典を獲得できる仕組みになっています。

また、SHEINは「アーニングプログラム」で友人を招待するとPayPayポイントを獲得、Temuには「遊んで獲得」から各種ギフトやPayPayポイントを獲得できるコーナーが設置されています。どちらもアプリのマイページから入ることができます。

アリエク(左)は特典がもらえるミニゲーム、TemuやSHEIN(右)も各種クーポンが充実している。これらは日々更新されているので、毎日ログインしてチェックするのが激安購入への最短ルート!アリエク(左)は特典がもらえるミニゲーム、TemuやSHEIN(右)も各種クーポンが充実している。これらは日々更新されているので、毎日ログインしてチェックするのが激安購入への最短ルート!

――これ以外にも特典を獲得できるルーレットがガンガン回っていたりと、アプリ全域でオトク要素は多めですね。これからW11に向けて注目のクーポンなどは?

高口 YouTubeです。

――それ、ショッピングと関係ないのでは?

高口 注目はYouTubeの案件動画です。中華系ECはYouTuberをはじめとするインフルエンサーに案件動画を依頼することも特徴です。案件動画の概要欄にはECで利用できるクーポンコードが張られ、これで大幅な割引を獲得できます。

YouTubeやインスタグラムで【◯◯◯(商品名) クーポンコード】と検索すると簡単に発見できますよ。

気になる商品があったらYouTubeで検索すれば、案件動画からクーポンコードを獲得できることも! また、インスタやXにもクーポンコードはゴロゴロ転がっているので、商品購入前はこれらのチェックも忘れずに!!気になる商品があったらYouTubeで検索すれば、案件動画からクーポンコードを獲得できることも! また、インスタやXにもクーポンコードはゴロゴロ転がっているので、商品購入前はこれらのチェックも忘れずに!!

――確かに! 話題の最新ガジェットなんかはアリエクのクーポンコードがあって、アマゾンや楽天よりもオトク度高め!! このほかにも激安テクニックが?

高口 アプリから買わないことです。中華系ECのユーザーデータ取得はアグレッシブで、頻繁に閲覧している商品については「高くても買う!」と判定して、価格調整を行なうことがあります。

ただし、同じ商品をブラウザーのシークレットモードでログインせずに閲覧すると安くなる場合があり、そこからログインすればお安く買えます。前出のゲームで獲得したコインなどでより低価格で購入することもできますし。

【中華系ECのプロは返品しまくり!?】

――ここまで激安活用テクをお聞きしましたが、中華系ECで、絶対に買ってはいけない商品はあったりしますか?

高口 やはり最近だとモバイルバッテリー系ですね。低価格で大容量、そして超高速充電をうたうノーブランドの商品は、日本国内の安全基準をクリアしていない可能性が高いです。

そして、スマホ、ワイヤレスイヤホンやスマートウオッチなどの電波を発する商品。購入自体は違法ではありませんが、日本の技適マークがない機器で5G、Wi-Fiやブルートゥースの送受信を国内で認可なく行なうと、電波法違反になります。購入前に技適マークの有無を確認してください。

――それは意外と知らないし、要注意なやつですね。ところで、最近は食品系もけっこう販売されていますが?

高口 食品系はTemuとTikTok Shopが力を入れています。中国の業者が本国から輸入販売している商品もありますが、現在では日本国内の大手メーカーも参入しており、安く確かな商品を買えるチャンスです。昨年、牛丼チェーンの松屋がTikTok Shopに参入して、1ヵ月で30万食以上販売する大バズとなり、今ではTemuにも参入しています。

W11では食品系もセール対象となるので、こちらも注目ですね。

――ガジェットからアパレル、食品まで充実する中華系EC。安心してオトクにショッピングを楽しむには、返品対応も気になります。

高口 返品対応は中華系ECの最も優秀な部分です。中華系ECの多くは価格、決済、発送などをすべてEC事業者自身が手がけるフルホスティング制を採用。返品判断を事業者が行なうのでサクッと認定されます。

宅配業者が自宅に来て集荷してくれるECも多いですし、「返金するけど返品しなくていいよ」と言われることも。これに関しては国内の大手ECで出品者とネチネチと返品問答を繰り返すよりも圧倒的にスムーズに完了します。

SHEINは返品の流れを動画でも説明SHEINは返品の流れを動画でも説明

――なぜ、そんな神対応が可能なんですか?

高口 中国ではネット通販に「7日間理由なし返品」のルールがあり、ユーザーも返品に慣れています。いちいち問答するより即返品が基本。それこそ、返品前提で同じ服のサイズを数種類同時に注文する返品モンスターもゴロゴロ(笑)。

――それ、アリなんですか?

高口 基本的にアリです。ただ、下着や水着など一部返品対象外の商品もありますし、同じ注文での2回目以降の返品は送料がかかる場合も。そしてスーパーモンスター返品者は〝取引禁止〟という規約もありますが、まだ見たことがないです(笑)。

Temuの返品ページ。どちらもアプリの購入履歴から迷わず返品を行なえるのが特徴だ。しかも、返品の裏技も!?Temuの返品ページ。どちらもアプリの購入履歴から迷わず返品を行なえるのが特徴だ。しかも、返品の裏技も!?

――では、高口さん的に現在注目している中華系ECは?

高口 中国スタイルのライブ配信で商品を販売し、食品も好調なTikTok Shopです。今年、日本でコメ価格が暴落したときも、いち早く激安販売をスタートしました。日本国内の生産者とつながっているのも強みでしょう。

そして、TAOも注目です。こちらはアリエクと同じアリババ系のECで、高級感あるアパレルがメイン。服をわざわざケースに収納して発送してくるんですよ。これまでの薄汚れたビニール包装とはまったく違う路線なのが、ヘビーユーザー目線では新鮮です。

――最後に、中華系ECを利用するに当たっての心構えとは?

高口 返品をちゅうちょなく行なうメンタルの強さです。「ま、いいか。980円だし」じゃなく、どんなに安くても気に入らなければ即返品。中国ユーザーに浸透するこの大基本が、オトク活用の王道です。

――アプリ内やYouTubeにばらまかれる各種クーポンの回収もお忘れなく!

  • 直井裕太

    直井裕太

    なおい・ゆうた

    ライター。尊敬する文化人は杉作J太郎。目標とするファウンダーは近藤社長。LINEより微信。生活費の支払いは人民元という国境を越えるヒモおじさん。ガチ中華はブームじゃなくって、主食です。

  • 高口康太

    高口康太

    たかぐち・こうた

    1976年生まれ。ジャーナリスト、翻訳家。中国の政治、社会、文化を幅広く取材。独自の切り口から中国や新興国を論じるニュースサイト『KINBRICKS NOW』を運営。著書に『幸福な監視国家・中国』(梶谷懐との共著、NHK出版新書)、『なぜ、習近平は激怒したのか』(祥伝社新書)、『現代中国経営者列伝』(星海社新書)など。

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