高橋ヨシキ
たかはし・よしき
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デザイナー、映画ライター、サタニスト。長編初監督作品『激怒 RAGEAHOLIC』のBlu-ray&DVDが発売中。
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©2025 Project Foxtrot, LLCホラー映画界隈では昨今「ボディ・ホラー」が花盛りだが、本作はその上澄みをすくっただけのように思える。
冒頭、謎の水を舐めた犬がミューテーションを起こすところで、さすがにそれは『遊星からの物体X』(1982年)にそっくりすぎると思っていたら、物語の後半で登場する異形の怪物がこれまた同作に登場する造形物の焼き直しだったのには閉口させられた。
が、問題はそれだけではない。本作はとかくギスギスしがちな男女のカップルが、同じ謎の水を飲んだことで身体に異変をきたし、やがて合体へと近づいていくという物語だが、この2人のギスギスした会話があまりにもワンパターンなのである。
肉体が接近するに連れてギスギスが増すのか、あるいは逆でも良いが、精神と肉体の不一致にあったはずの「ボディ・ホラー」の妙味がまるで感じられないのだ。
終盤の「合体」場面のVFXは見事な出来だが、身体の変形に造形的な工夫が乏しく、また「その先の恐怖」を見せてくれる代わりに、落語的な「オチ」しか提示できていないのも勿体ない。
ホラー・アンソロジー映画あるいはテレビシリーズの一編として、30分くらいの短編にした方が良かったのではないだろうか。
STORY:長年連れ添うカップルのティムとミリーは都会から田舎の一軒家に移り住む。ところが森で道に迷い、不気味な洞窟で一夜を過ごした直後、ティムは突然意識が混濁し、体が勝手に暴走する奇妙な症状に悩まされるようになる......
監督・脚本:マイケル・シャンクス
出演:アリソン・ブリー ほか
上映時間:101分
全国公開中