夏のボーナス平均はいくら? 2026年の支給額を企業規模や公務員/民間の違いごとに解説

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夏の訪れとともにビジネスパーソンの最大の関心事となるのが「夏のボーナス(賞与)」だ。長引く物価高や歴史的な賃上げラッシュが続く中、今年の支給額はどうなるのか。本記事では、2026年夏のボーナス動向について、企業規模や公務員・民間の違い、平均額を見る際の注意点までを網羅して解説する。

夏のボーナスの平均額とは? 2026年の全体感

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直近(2025年夏)の平均支給額と前年比の伸び

近年のボーナスは、長引く物価高騰に対するインフレ手当的な意味合いや、春闘での賃上げ(ベースアップ)の波及により、全体として増加傾向を辿っている。帝国データバンクの「2026年夏季賞与の動向アンケート」(2026年6月、全国1,043社)によれば、2025年夏の全体平均支給額は45.9万円であった。

2026年夏の動向(全体平均47.7万円・大企業は100万円超)

今年の夏も力強い伸びが期待されている。同調査によると、2026年夏のボーナス平均支給額(正社員1人当たり)は47.7万円(前年比1.8万円増)と、企業の回答ベースで前年を上回る見込みだ。賞与を増額すると回答した企業は全体の37.1%にのぼる。

一方、上場企業など大手に絞った別調査では、平均が初めて100万円の大台を突破した。日本経済新聞社の夏のボーナス調査(中間集計、前年と比較可能な151社)では、平均支給額が前年比4.07%増の104万6,931円となり、初めて100万円を超えている。深刻な人手不足の中、人材確保と定着を狙った大手企業側の積極的な還元姿勢が浮き彫りになっている。

ただし、この100万円超はあくまで大手企業を中心とした調査の数値である点に留意したい。事業所規模5人以上の民間企業全体でみると、三菱UFJリサーチ&コンサルティングは2026年夏の平均を43万6,140円(前年比+2.3%)と予測しており、どの調査・母集団の数字かによって水準は大きく異なる。

そもそも夏のボーナスはいつ・どう決まるのか

夏のボーナス支給額は、主に企業業績と個人の人事評価によって決定される。査定期間は企業によって異なるが、夏の賞与では前年10月〜当年3月などを対象とするケースが多い。企業全体の支給総額については、労働組合のある企業では春の「春闘」での労使交渉を経て決まるのが通例だ。民間企業の支給時期は、夏のボーナス商戦が本格化する6月下旬から7月上旬にかけて集中している。

企業規模・業種で見る支給額の差

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大企業・中小企業(規模別)の平均額の違い

景気のいい数字が躍る一方で、企業規模による格差は広がっている。帝国データバンク調査で「増額する」と答えた企業の割合を見ると、大企業が44.4%に上るのに対し、中小企業は36.0%、小規模企業は31.4%にとどまっている。大企業と小規模企業の差は13.0ポイントと前年より拡大しており、コスト増や原材料高を価格転嫁しきれない中小・小規模企業の苦しい台所事情が透けて見える。実際、同調査には、原材料費や人件費の上昇分を価格転嫁しきれず、賞与を抑えざるを得ないとする中小企業の声も寄せられている。

なお、この数値は「増額する企業の割合」であり、規模別の平均支給額(金額)そのものではない。前述のとおり、大手企業に絞った日経調査の平均(104万6,931円)と全規模平均(帝国データバンク47.7万円)の間には、実額で大きな開きがあると見られる。

公務員の夏のボーナス平均と民間との比較

国家公務員(管理職および非常勤を除く一般行政職)の夏のボーナスは、人事院規則に基づき原則6月30日に支給される(支給日が土日にあたる場合は直前の平日)。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの予測によれば、2026年夏の平均支給額は約74万6,100円(前年比+5.6%)と、前年に続き大きめの増加が見込まれている。公務員のボーナスは人事院勧告に基づき、民間企業の給与・賞与の実績を反映して決まる。近年の民間の賃上げを背景に、公務員の待遇も改善が続いている形だ。

平均額を読むときの注意点

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「平均」と「実感」がずれる理由(中央値・支給なし企業)

ニュースで「平均〇〇万円」と聞いても実感が湧かない人は多いだろう。これにはカラクリがある。一部の超高収益企業や高所得者が数値を大きく引き上げているため、実態のボリュームゾーンを示す「中央値」は平均値より低くなるのが普通だ。実際、帝国データバンク調査でも、平均は47.7万円である一方、中央値は40.0万円にとどまっている。

また、調査によって対象(母集団)が異なる点も「ずれ」の一因である。マイナビが正社員約1.8万人に聞いた調査では、「自分の仕事に見合う理想の賞与額」が平均80.2万円であるのに対し、回答者本人による「2026年夏の予想額」は平均55.2万円で、25万円のギャップが存在する。これは働く個人の自己申告に基づく数値であり、企業回答ベースの帝国データバンクの平均(47.7万円)とは集計の前提が異なる。なお、報道される平均額は基本的に「賞与を支給する企業・労働者」の集計であり、非正規雇用やボーナス制度がない企業のデータが含まれていない点にも注意が必要である。

額面と手取りの違い・社会保険料や税の影響

ボーナス明細を見る際、忘れてはならないのが「控除」だ。額面(総支給額)がそのまま振り込まれるわけではない。健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料といった社会保険料(40〜64歳は介護保険料も)が天引きされ、さらに前月の給与額に応じた所得税も引かれる。加えて、令和8年度(2026年度)からは子ども・子育て支援金もボーナスから徴収が始まる。年齢や扶養状況にもよるが、おおよその目安として「手取り額は額面の7〜8割程度」と見積もっておけば、過度な期待による計算違いは防げる。

まとめ

2026年夏のボーナスは、大手企業の100万円超えや公務員の74万円超えなど、全体としては増額トレンドにある。しかし、その裏には企業規模による格差拡大や、理想と現実のギャップといったシビアな側面も横たわっている。また、報じられる平均額は調査主体や母集団によって水準が大きく異なるため、数字を比較する際は「何を対象とした平均か」を意識することが欠かせない。華やかな見出しの数字に振り回されるより、自分の手取りを把握し、納得のいく使い道を考えることが重要だ。

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