
シュウマイ潤
しゅうまい・じゅん
シュウマイ潤の記事一覧
本名:種藤 潤(たねふじ・じゅん)。1977年神奈川県生まれ。ほぼ毎日シ ュウマイを食べるシュウマイ研究家。2022年に日本シュウマイ 協会を設立。著書に『シュウマイの本』(産業編集センター) がある。
株式会社イートアンドフーズ 商品本部・マーケティング企画部の田島氏とシュウマイ協会会長のシュウマイ潤
シュウマイ研究家のシュウマイ潤が、シュウマイを生業にする企業のトップや担当者、またはシュウマイにゆかりある著名人に「シュウマイ」を尋ね、新たな「シュウマイ愛」を発見し、さらなるシュウマイの可能性を探る!
今回は、全国および世界にも展開する中華料理チェーン店「大阪王将」とともに、冷凍食品事業でシュウマイにも力を入れる、株式会社イートアンドフーズ 商品本部・マーケティング企画部の田島 薫(たじま・かおる)氏に話を聞いた。
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シュウマイ潤(以下、潤) 御社の新商品発表会やイベントなどでご挨拶はさせて頂きましたが、こうしてお話しするのは初めてですね。
田島 薫(以下、田島) いつも弊社のイベントにもお越し頂き、ありがとう御座います!
潤 これまで、シュウマイに繋がりの強いメーカーさまを中心にお話を聞いてきましたが、どちらかというと大阪王将=餃子というイメージが強いと思います。ですが、ここ1、2年はシュウマイにも力を入れている印象が強いです。
その代表的な商品が、冷凍シュウマイ「大阪王将 たれつき肉焼売」で、全国のスーパーを中心に見る機会が非常に増えました。
一方で、Snow Manの深澤辰哉さんと渡辺翔太さんが出演するCMが全国で放送され、普段シュウマイに縁のない知人からも「シュウマイがきてるの?」と言われます。いよいよ御社もシュウマイに本気になったと、勝手に嬉しく感じております!
田島 CMの反響はすごいですが、弊社としてはこのCM放送前からシュウマイに力を入れ始めていました。そして、その中核商品とも言える「たれつき肉焼売」の立ち上げを担ったのは、当時、開発担当だった私です!
潤 是非、その当時のお話も聞いてみたいです。
田島 弊社では2020年に「たれつき肉焼売」を販売したのち、2023年に「なにわのジューシー焼売」、2025年に「とろ~りチーズしゅうまい」と、現在3商品を製造販売しています。おかげさまで自社の市販商品のなかでも、4番手になるまで成長を遂げました。
「なにわのジューシー焼売」(2023年3月より発売) 特製スープ掛けで、出汁の旨みがマシマシ! 大阪らしい出汁が香るジューシーな美味しさ。
「とろ~りチーズしゅうまい」(2025年3月より発売) チーズ感がアップし、さらに濃厚にリニューアルされた。自家製チーズソースをかけ、餡には3種のチーズ入り。袋ごとレンジ調理が可能。
潤 4番手というのがリアルな感じですが、御社の看板商品である餃子との差は、どのぐらいあるのでしょうか?
田島 弊社の看板商品である「羽根つき餃子」シリーズの売り上げとは、10:1ぐらいの割合です。
潤 なるほど、まだまだ差が大きいですね。
田島 でも、同シリーズは日本の冷凍餃子市場のトップシェアですし、その10分の1というとかなりの数になります。販売から5年強でここまで来られたのは、開発当初を知る自分としては感慨深いものがあります。
潤 失礼しました......つい餃子と比較したくなる、弱者体質が抜けないもので(笑)。しかし5年前までは、シュウマイを取り扱っていなかったですよね?
田島 販売はそれ以前からも行っていましたが、製造は委託先様へお願いしていました。そのため自社製造商品として、冷凍食品でシュウマイを作り出そうというプロジェクトが動き始めていました。
潤 なぜ、シュウマイに挑戦したのでしょうか?
田島 前出の通り、弊社は飲食店の「大阪王将」に加え、冷凍食品でも焼き餃子のイメージが強いですが、餃子単体ではなく、中華料理全般で支持される存在を目指しています。
そのなかで焼き餃子は重要な要素であり、評価されていること自体ありがたいことですが、さらに中華料理店としての評価を上げるには、餃子以外の料理も取り入れていくべきだと考え、その候補のなかで最も力を入れるべき商品の1つだと判断したのがシュウマイでした。
シュウマイは焼き餃子とともに、ご飯や麺類のおかずとして馴染みがあり、それでいて冷凍食品であればレンジ調理が可能なため、自宅での調理は簡単。さらに開発を始めた2019年は、大粒なサイズのシュウマイが市場で受け入れられた時期であり、大粒シュウマイに可能性があると感じました。
そのため「たれつき肉焼売」は1粒35gと、従来の小さいサイズのシュウマイの倍ぐらいの大きさがあります。
潤 その開発担当に抜擢された田島さんは、そもそもシュウマイはお好きでしたか?
田島 いえ......正直、開発担当になる前までは、自宅で少し食べるぐらいで、外食などではほとんど食べることはありませんでした。
入社3年目に希望していた開発事業部に配属となり、着任当初はリニューアルを中心に担当するのですが、いよいよ新商品も担当という時にシュウマイを作ることになりました。
とはいえ、私以外もシュウマイを製造したことがある人間は社内にほとんどおらず、1から目指すべきシュウマイの味や食感、そしてそれを実現する製造ラインの立ち上げを行いました。
実際に作ってみると、一般的にシュウマイと思える料理とは程遠い物が出来上がりました。一方で、競合の冷凍シュウマイを食べ比べて調査しましたが、その味のクオリティの高さに驚き、「このレベルまで我々は行くことができるのか......」と暗澹(あんたん)たる気持ちになりました。
弊社には餃子製造のノウハウがあり、私も一時担当をしていたので要領は分かるのですが、同じ小麦粉の皮でひき肉を包む料理でも、皮の薄さや質感、中身の具のやわらかさや風味が餃子とシュウマイとでは大きく違い、それを機械の製造ラインで表現するのは試行錯誤の連続でした。
潤 そして出来上がったのが「たれつき肉焼売」。2020年発売というと、約1年かかったわけですね。
田島 店頭に並んだのを見た時、その光景を感慨深く眺めていました。大袈裟ではなく、開発当初は発売に至るまで形にできる自信がありませんでしたから。
潤 それが5年を経て、冷凍シュウマイ市場で存在感を持ち始めたのですから、開発の苦労が報われましたね。
実際、私も御社のシュウマイをいただいていますが、肉感がしっかりしつつ、味付けも程よくコクがあり、付属のタレとカラシを付けると、白いご飯がとにかく進む。
他社と比較すると、大阪王将店舗の町中華にあるような、飾らない素直な美味しさがあると感じます。他社は比較的、本格中華の味わいか男メシ寄りのガッツリとした美味さを追求していますが、どこにも属さない美味しさを確立していますよね。
週プレNEWS 私も取材前に「たれつき肉焼売」を購入し、友人たちと食べたのですが、シュウマイ独特のクセの強い風味や香りが気にならず、食べやすいと高評価でした。
田島 とても具体的な評価を頂き、ありがとう御座います! あくまで大阪王将らしさを追求した結果、弊社独自のスタイルができ、その美味しさを表現できていると思います。
独特の風味と香りに関しては、玉ねぎの影響が大きいと思います。弊社では玉ねぎの甘みを活かしつつ、お肉の旨みも感じて頂けるバランスで、大振りでも飽きのこない味わいに仕上げているのでそれが関係しているかと。いずれにしても、とても嬉しいです。
潤 改めて、市場に評価されている要因をどう分析しますか?
田島 1個35gというサイズの大きさと食べ応えに加え、弊社はあえて1パック6個と少量で買いやすくしており、その点も評価されているのかも知れません。
また、町中華らしいシュウマイとして、タレだけでなくカラシも付けたことで、商品を買えばすぐに食べられる手軽さも良かったのかと思います。
潤 2026年、この勢いをさらに会社として後押しして頂けますか? また餃子に力を入れるなんてことを言って欲しくないですが(笑)。
田島 もちろんです! 今年はさらに商品PRに力を入れていきます。まずは「たれつき肉焼売」を次の柱に育て上げ、餃子・水餃子に続く大阪王将の定番を目指します。CMは継続して放送しつつ、他の「なにわのジューシー焼売」「とろ~りチーズしゅうまい」の存在感も出し、長く愛されるシュウマイ商品に育てていきたいと思っています。
具体的には、5月29日から大阪王将のオリジナル「せいろ」や「スチーマー」が当たるキャンペーンを実施します。シュウマイを購入した方が、もっとシュウマイが美味しく、家庭で楽しみたいと思えるように働きかけていきます!
潤 ここ数年は「せいろ」ブームもあるので、その追い風にも期待したいですね。本日はありがとう御座いました!
●大阪王将
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その他の詳細は『大阪王将』公式サイトにて。




