
濱田祐太郎
はまだ・ゆうたろう
濱田祐太郎の記事一覧
1989年生まれ、兵庫県神戸市出身。2013年より芸人として活動を開始し、『R-1ぐらんぷり2018』(フジテレビ)で優勝。関西の劇場を中心に舞台に立つほか、テレビやラジオなどでも活躍。公式X【@7LnFxg25Wdnv8K5】
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盲目のお笑い芸人・濱田祐太郎さん
『R-1ぐらんぷり』第16代王者にして、盲目のピン芸人・濱田祐太郎のコラムが週刊プレイボーイで好評連載中! その名も「盲目のお笑い芸人・濱田祐太郎の『死角からの一撃』」。
第31回は、6月27日に放送された『さんまのお笑い向上委員会』に出演したときの話。
* * *
「ホームラン!」。明石家さんまさんに、そんなうれしい言葉を言ってもらいました。
今回は6月に初めて出演した番組『さんまのお笑い向上委員会』(フジテレビ系)の話を書きますね。
さんまさんを中心にトークする番組で、僕はひな壇芸人のひとりとして出演しました。この番組の定番といえば〝閉店シャッター〟こと「SURVIVAL TIME」。出演者が「閉店ガラガラ」のかけ声の後にショートネタを披露するおなじみのコーナーです。
収録前、ディレクターの男性が「『閉店ガラガラ』には動きがあるんですけど、今ここで僕が教えたほうがいいですか? もしかしたら収録中に周りの芸人さんたちから教えてもらうみたいなのもありなのかなと思って。濱田さん的にはどっちがいいと思いますか?」と聞いてくれました。
なので、「それなら今教えてください」と、両手を上に上げて、下に下ろしながら言いました。あれ? もう「閉店ガラガラ」の動きできてるやん。いやいや、僕は見えないので、このときはまだ動きを知らないから記憶違いか。
あ、そうでした。胸の前で両腕を組んで、しゃがんだ状態で左右の足を交互に高速で前後ろに動かしながら言いました。いや、なんでディレクターの前でコサックダンスしてんねん。
間違えました。おでこと両手両膝を地面につけて泣きながら言ったんでした。いや、めっちゃ土下座してるやん。そこまでしなくても教えてもらえるでしょう。
まあ実際には普通に立ち上がった状態で聞きました。コーナーの流れはスムーズなほうがいいと思ったので、楽屋でレクチャーを受けました
そして、いざ収録が始まったら、緊張と楽しさで時間があっという間に過ぎていきました。
隣に座っていた陣内(智則)さんが「さんまさんの髪型、どんなんやと思ってる?」と話を振ってくれたので、「ツーブロックだと思います」と答えたら、いい感じに盛り上がりましたよ。
ほかにも、バラエティではよくある、ひな壇の芸人が一斉に立ち上がったりする場面。僕は目が見えないので芸人たちがどのタイミングで立ち上がってるかわからない。
でも、これは逆にネタになると思って、「どのタイミングで立ち上がればいいかわからないんですよ」と言って、その後に明らかにそうじゃないタイミングで「今、立ち上がるところですか!?」と言って立ちました。
そうしたら、周りから「今は立たなくていいねん」とツッコまれて、これもいい感じにウケました。全国放送の番組で笑いが起きるのは本当にうれしいです。
そしていよいよ閉店シャッターの時間。僕の番になったら、なんとなんとあの明石家さんまさんがネタをやる場所まで腕を引いて誘導してくれたんです。これもめちゃくちゃ貴重な体験ですよ。
閉店シャッターはよく野球にたとえられます。オンエア率を打率に見立てたり、ネタが良ければ「ヒット」、イマイチなら「アウト」と言ったり。
それで、僕がネタをやったら、さんまさんが「ホームラン!」と言ってくれたんです。こんなにうれしいことはないですよ。自分のネタの面白さをさんまさんに認めてもらえた感じがして最高でした。
さんまさんのエスコートと「ホームラン!」があまりにもうれしかったので、家に帰ってから部屋でひとり「閉店ガラガラ」の動きを10回やりました。11回目に「俺は何をやってるんやろう」と気づいて夜ごはんの準備を始めました。
●濱田祐太郎(はまだ・ゆうたろう)
1989年生まれ、兵庫県神戸市出身。2013年より芸人として活動を開始し、『R-1ぐらんぷり2018』(フジテレビ)で優勝。関西の劇場を中心に舞台に立つほか、テレビやラジオなどでも活躍。公式X【@7LnFxg25Wdnv8K5】