
濱田祐太郎
はまだ・ゆうたろう
濱田祐太郎の記事一覧
1989年生まれ、兵庫県神戸市出身。2013年より芸人として活動を開始し、『R-1ぐらんぷり2018』(フジテレビ)で優勝。関西の劇場を中心に舞台に立つほか、テレビやラジオなどでも活躍。公式X【@7LnFxg25Wdnv8K5】
盲目のお笑い芸人・濱田祐太郎さん
『R-1ぐらんぷり』第16代王者にして、盲目のピン芸人・濱田祐太郎のコラムが週刊プレイボーイで好評連載中! その名も「盲目のお笑い芸人・濱田祐太郎の『死角からの一撃』」。
第38回は、上映中の映画『見えない娘 THE INVISIBLES』に出演した話。
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お笑い芸人になっていろんな仕事をやらせてもらう中で、デビュー当時には考えもしなかったような依頼が来ることがあります。
それこそ、デビュー当時は、テレビで大活躍して、グラビアアイドルとかモデルの人からモテまくって、2週連続で別の女性とホテルに入るところを週刊誌に激写されたいと思ってましたけど。
いや、えらいピンポイントなこと思い描いてたな。それ相席スタートの山添(寛)さんやん。
それこそ、役者の女性と結婚して、4年で離婚して世間から「『やればできる』はずじゃないん?」とちゃかされたいと思ってましたけど。
いや、もっとハッピーなことを思い描け。それティモンディの高岸(宏行)くんやん。
それこそ、女のコとベッドでイチャついてるときに、パンツを脱ぎながら「俺のセンターマイクに最高の『もうええわ』を言ってごらん?」と言って女のコにドン引きされたいと思ってましたけど。
いや、アホすぎる性癖。それ濱田祐太郎やん。
それで、考えもしなかった依頼というのが、なんと映画への出演の話だったんです。8月28日から公開されている『見えない娘 THE INVISIBLES』に少し出演させていただきました。
役どころは迷子の男性。人生も迷子みたいなものやから僕にぴったりだと思いました。監督の竹林亮さんから出演シーンの説明を聞いたら、めちゃくちゃいい場面で、もうニヤニヤが止まりませんでしたよ。
物語は3姉妹とお父さんの話で、末っ子のひかりちゃんは透明人間として生まれてくるんです。お母さんが亡くなった後、家族は周囲の目を避けて小さな島で暮らしていたのですが、東京で暮らす大女優のおばあちゃんが入院したことをきっかけに、家族で東京へ向かうことになり......という、家族のつながりがテーマのロードムービーです。
僕も実際にこの映画を見させてもらいました。オープニングは深刻な雰囲気でスタートするんですけど、本編が始まるとコメディ的な楽しさもあって、皆さんに見てほしいと思う映画でした。
僕が出てくるのは、家族がショッピングモールで買い物をする場面。透明人間のひかりちゃんが家族とはぐれて、そのとき店内で迷子になっている僕を見つけて、声をかけてくれるんです。
ここから先は少しネタバレになるので、何も知らずに映画を見たい方は読み飛ばしてもらっても大丈夫です。
僕は目が見えないので、その子が透明人間であることに気づかず、普通の女の子として接する。そこへお父さんたちが駆けつけてくる。お父さんにとっては、透明人間の娘が他人から普通の女の子として接してもらっている姿を、初めて目にするわけです。どうですか? めっちゃいいシーンでしょ。
ちなみに、目の見えない僕がどうやって映画を楽しんでいるのかというと、映画館で使える音声ガイドアプリを使用しているんです。
有名なのは『UDCast』というアプリです。事前に音声ガイドをスマホにダウンロードしておき、映画館では機内モードにしてアプリを立ち上げる。上映が始まると、映画の音をスマホが感知して、シーンに合わせた解説がイヤホンから流れるという仕組みです。
今回の『見えない娘』では、公開前にサンプルの音声ガイドを聞かせてもらうという貴重な体験もさせてもらって、映画を楽しむことができました。皆さんもよかったら映画、チェックしてみてくださいね。
●濱田祐太郎(はまだ・ゆうたろう)
1989年生まれ、兵庫県神戸市出身。2013年より芸人として活動を開始し、『R-1ぐらんぷり2018』(フジテレビ)で優勝。関西の劇場を中心に舞台に立つほか、テレビやラジオなどでも活躍。公式X【@7LnFxg25Wdnv8K5】