"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」。
今回のテーマは、新型コロナウイルスのワクチンについて。前編では、「mRNA」ワクチンを実用化した今回のワクチンについて、堀江氏が「変異株が出てもすぐにゲノム解析して、改変型のワクチンを工業的に生産できるから強い」と語ると、ひろゆき氏が「今後は変異したものにサクサク対処していく先進国と、置き去りの発展途上国って構図になりませんか」と懸念。これに対し、堀江氏は「コードは安全性とか有効性も含めてオープン化する"薬の民主化"もありえると思う」と語った。
※この記事は、2月8日発売の『週刊プレイボーイ8号』に掲載されたものです。
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ホリ あとは治験のコストね。
ひろ 日本の場合は、ワクチンの接種時期が遅れていますし、諸外国の治験の結果を日本でもそのまま使えるようにしちゃうんじゃないですかね?
ホリ 「mRNAワクチンの一部は安全性が確保されている」ってことで、スキップする治験のステップとかあるかもね。
ひろ 今はメディアのあおりも、「ワクチンは危険」というものではなく、接種時期に関するものが中心ですからね。
ホリ それでも懐疑的な人もいるだろうけど、そのへんは「ワクチンの接種証明書がないと○○にエントリーできない」みたいな運用をすれば解決できると思う。
ひろ 実際に、ワクチンを接種していないと入国できないみたいな流れはできつつありますしね。
ホリ 政治家たちももっと国民にワクチン接種を勧める発言をして、マスコミもそれを取り上げるべきなんだけどね。
ひろ 日本って都内の新型コロナ感染者は経路不明が半分以上ですし、そこらじゅうに感染者がいる状態だと思うんですよ。なので「ワクチンを打たないで新型コロナに罹患(りかん)して重症化したほうがマズいでしょ」ということがちゃんと伝わったほうがいいと思うんです。
ちなみに、フランスでは最初はワクチンを打たない人が多かったんですけど、最近は打つ人が増えましたね。
ホリ その流れが変わったのは、大勢が接種したから?
ひろ たぶんそうですね。「大勢が接種するまでは控えよう派」が多かったのではないかと。んで、多くの人が接種して副反応がほとんどないこともわかったので、もう100万人以上が接種しています。
ホリ まあ、そうなるよね。
ひろ この流れでヨーロッパの国々は、集団で接種するようになって無理やり日常生活に戻そうとする気がします。ただ、集団免疫はやっぱり無理そうですね。
ホリ それは毎年ワクチンを打てばいいんじゃねーの? インフルエンザワクチンみたいにさ。
ひろ 打てればいいですけど、現状、日本でワクチンを予約するシステムってオンラインではなく電話がメインらしいですから。
ホリ もし電話やファクスのまま進めたら、行政がパンクして大変な遅延が起こることは間違いないだろうね。
ひろ LINEが新型コロナワクチンの接種予約システムを開発して自治体に提供するってニュースがありますけどね。
ホリ LINEという一私企業が先立ってシステムを作り、行政に提案するというやり方は今っぽいよね。メッセンジャーアプリで予約ができれば、かなりスムーズに進むだろうし。人類の叡智であるワクチンと、これまた人類の叡智である技術を使ってうまいことやってほしいね。
●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。SNS株式会社オーナー兼従業員。近著に『それでも君はどこにでも行ける』(光文社)
●西村博之(にしむら・ひろゆき)
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。最新刊は『叩かれるから今まで黙っておいた「世の中の真実」』(三笠書房)