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小田原ドラゴン(おだわら・どらごん) 1970年生まれ、兵庫県出身。『僕はスノーボードに行きたいのか?』でヤンマガ月間新人漫画賞奨励賞を受賞。『コギャル寿司』で第47回文藝春秋漫画賞受賞。代表作に『おやすみなさい。』『チェリーナイツ』『ぼくと三本足のちょんぴー』『今夜は車内でおやすみなさい。』など。週プレNEWSオリジナル漫画『堀田エボリューション』のデジタルコミック第1~2巻発売中
2024年9月、集英社「週プレNEWS」で連載が始まった小田原ドラゴンの新作漫画『堀田エボリューション』。フィクション作品としては実に9年ぶりとなる待望の新作です。では、この奇才・小田原ドラゴンは、どのような歩みを経て『堀田エボリューション』にたどり着いたのか――。その創作の舞台裏をじっくり紐解いていきます。
連載第38回は、隠れた名作『ホスト一番星』について語ります。
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拙作『堀田エボリューション』は、第40話から新章に入りました。
まだ読んでいない方のためにざっくり説明すると、堀田と佐々木がホストクラブを始めました。場所は佐々木の実家の子供部屋です。依然としてふたりとも無職です、はい。
この展開に驚きの声もあるようですが、僕自身はそこまで唐突だとは思っていません。というのも、以前、集英社で『ホスト一番星』(全2巻)という作品を描いているからです。
ちなみにこの『ホスト一番星』、いまだに年に牛丼1杯分くらいの印税を稼ぎ続けている、なかなか作者孝行な作品です。
『ホスト一番星』(集英社)
こういう言い方をすると雑に感じるかもしれませんが、この作品がどうやって始まったのか、実はあまりはっきり覚えていません。気づいたらあの形になっていました。自分でもよくわかっていません。
実は当時、『おやすみなさい。』(講談社)を連載していたヤンマガには専属契約制度があり、契約すればまとまったお金ももらえました。ただ、僕はその契約を結びませんでした。だって連載がいつ終わるかもわからないですし、ひとつの媒体に縛られるのは、どうにも落ち着かなかったんです。
だったら、いろんなところで描いたほうがいいんじゃないか。そう考えたのです。
その流れで、集英社のビジネスジャンプ編集部から声をかけてもらい、始まったのが『ホスト一番星』です。
とはいえ、最初から「ホストものをやろう」と明確に決めていたわけでもありません。当時は複数の連載を抱えていて、とにかく原稿を落とさないので手一杯でした。テーマを練る余裕もなく、気づけばあの設定とキャラクターになっていたんです。
週プレNEWSで連載中『堀田エボリューション』(©小田原ドラゴン/集英社)
なので、『ホスト一番星』に関しては、スラスラ描けたという記憶はなくて、むしろ毎回ちゃんと苦労していた記憶ばかりです。ただ、その作品が今も細々とでも読まれているのはありがたいことですし、まったく意味がなかったとも思っていません。
なので、今後の『堀田エボリューション』は、まず『ホスト一番星』を読んでからだと、多少は違って見えるはずです。少なくとも、僕にはそう見えています。