二人乗りはダメ、ゼッタイ! 平成の自転車変速機ガード【山下メロの平成レトロ遺産:131】

撮影/山下メロ

レトロ遺産を掘り返す山下メロ氏レトロ遺産を掘り返す山下メロ氏

記憶の扉のドアボーイ・山下メロです。記憶の底に埋没しがちな平成時代の遺産を今週も掘り返していきましょう。

さて、山下メロが展示監修を務め、大宮・北千住・広島で大好評だった不良文化の展示会「大ヤンキー展」。そこで今回は平成のワル寄りアイテムを紹介します。その名も「変速機ガード」。

自転車の後輪軸に装着する〝金属製の棒〟は全国的におなじみのアイテムかと思いますが、一般的には変速機ガードと呼ばれています。かつて100円ショップのダイソーで「変速機メカガード」という商品名で売られていたこともありました。しかし、なぜそれがワル寄りのアイテムなのでしょうか。

「自転車の変速機ガード」パッケージ「自転車の変速機ガード」パッケージ

「自転車変速機ガード」パッケージ「自転車変速機ガード」パッケージ

かつてダイソーで売られていた「変速機メカガード」パッケージかつてダイソーで売られていた「変速機メカガード」パッケージ

その答えは、変速機ガードのパッケージを見ればわかります。どの商品も「二人乗りには絶対に使用しないでください」と書いてありますが、この注意喚起が暗に使用方法を伝えてしまったのか、全国的に〝二人乗り用製品〟として定着していました。

変速機ガードは、なぜか製品の表面がギザギザに加工されています。ここに両足を乗せて立った場合は靴のソールに食い込みグリップ効果を発揮するようです。ただ、変速機のガード目的としてのギザギザ加工の効果は不明です......。

おニャン子クラブが『真赤な自転車』を、ゆずが『夏色』を歌おうとも自転車の二人乗りは交通ルール違反。ゆえに堂々と「二人乗り用」とはうたえないのでしょう。

競技用BMXに装着するような極太のタイプ競技用BMXに装着するような極太のタイプ

少し太めのタイプ。同じ形でカラーバリエーション豊かである少し太めのタイプ。同じ形でカラーバリエーション豊かである

ハブステップやトンボ、ニケツボーなど地域によってさまざまな名前で呼ばれたこのアイテムにより、自転車の後ろに立って乗る二人乗りが横行。

さらに変速機ガードだけ盗まれることも頻発したため、駐輪するたびに外したり、逆にレンチで強く締めつけたりして守っていました。しかし相手も工具を使って外してくるため、強く締めても結局盗まれたりしがちでした。

映画『耳をすませば』において自転車で坂道を上ろうが、二人乗りはルール違反。今こそチャリに装着して、変速機を守りましょう!

★山下メロの【平成レトロ】博物館は毎週水曜日更新!★

  • 山下メロ

    山下メロ

    やました・めろ

    1981年生まれ、広島県出身、埼玉県加須市育ち。平成が終わる前に「平成レトロ」を提唱し、『マツコの知らない世界』ほかメディア出演多数。著書に『平成レトロの世界』『ファンシー絵みやげ大百科』がある。

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